SEOで効果が出るまでの期間は?早く成果を出すための施策も解説

SEOはWeb広告のような即効性のある施策ではなく、中長期的な施策です。

そのため、施策を実装しても結果がついてこず、モチベーション維持が難しかったり、費用対効果を気にする方も多いのではないでしょうか?

中長期の施策ではありつつも、SEOのいいところは定期的にコンテンツを見直す必要はあるものの、一度上位表示できれば一定の流入を得ることができ、長期的な資産になります

本記事では、SEOで効果が見えてくる具体的な期間と成果を出すための必要な施策について詳しく解説します。

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目次

SEOの効果が見えてくるのは4か月から1年

前述した通り、SEOで成果が見えるまでに一定の期間を要します。

Googleは検索セントラルにて、SEOの成果が出るまでの期間を下記のように示しています。

成果が出るまで時間がかかることを忘れないでください。変更に着手してからメリットが得られるようになるまで、通常は 4 か月から 1 年かかります。

引用:SEO業者(代理店、コンサルタント)とは| Google 検索セントラル | ドキュメント

ただし、もちろん上記の期間に成果が必ずしも出るわけではなく、競合の状況、サイトの評価、コンテンツの質、キーワードの難易度などによっても成果が出るまでの期間は異なります。

たとえば、すでにサイトの評価がかなり高いサイトでは、実装して2~3か月で検索上位表示できたということも経験上あります。

逆に立ち上げたばかりのサイトでは、対策し始めてから10ヶ月目くらいから徐々にセッションが増加したケースもあります。

なぜSEOは中長期的に対策する必要があるのか?

SEOが成果が出るまでに時間を要するのは、インデックスされるまでに時間がかかること、ランキングにWebサイトの評価やある程度のコンテンツ量が必要なことが関係します。

インデックスとはGoogleがページを見つけ出し、データベースに登録する動きのことを指し、ランキングは特定のキーワードにおいて、そのページやWebサイトがほかサイトと比べてユーザーにとって有益であるかを順位付けすることです。

Googleは「クロール」「インデックス」「ランキング」という順番でページを検索結果に表示させています。

立ち上げたばかりのWebサイトやクロールしにくいWebサイトの場合、検索エンジンのクローラーがページを見つけることができないため、インデックスまでに時間を要します。

次にランキングですが、ランキング要因に「サイトの評価」があることが中長期的に対策をしなければならない理由です。

サイトの評価とは大きく分けると「テーマ性」と「信頼性」に分けられます。

一概には言えない部分はありますが、上位表示されるためには、Googleに特定のジャンルで詳しいサイトと認識してもらう必要があるため、ある程度のコンテンツ数とそれらを評価してもらう必要があります。

結果として、サイトやページが評価されるにはインデックスされるまでの期間、コンテンツを作り、評価されるまでの時間を加味して、おおよそ4か月~1年の時間がかかると言われています。

検索Vol.の高いキーワードほど時間がかかる

SEOで上位表示される期間は、検索Vol.によっても異なります。各キーワードは検索Vol.によって「ビックキーワード」「ミドルキーワード」「スモールキーワード」に分けられます。

諸説ありますが、筆者は検索Vol.によって下記の分け方をしています。

  • ビックキーワード:検索Vol. 10,000以上
  • ミドルキーワード:検索Vol. 1,000~10,000未満
  • スモールキーワード:検索Vol. 1,000未満

検索Vol.が高ければ高いほど、他社サイトも狙ってくるキーワードになるので、競合性も高く、上位表示の難易度が高いです。

検索ボリュームの大きいキーワードは検索意図が広く、提供するサービスが違っても「SEO」と「広告」を販売している企業が、「BtoBマーケティング」というキーワードを狙うようにキーワードに関連する企業が狙ってくるため、競合性が高いです

競合性の高いキーワードではページの評価だけではなく、ドメイン全体での相対評価になると筆者では定義しております。

ドメインの評価が上がるためには、流入数やサイト内でのユーザー行動、被リンク数など様々な指標があるため、それぞれ獲得することに一定期間がかかります。

SEOで早く成果を出すために必要な施策

SEOで早く成果を出すために行う代表的な施策は下記の7つです。

  • ペルソナとカスタマージャーニーの設計
  • 内部対策
  • コンテンツ作成
  • 内部リンク構造の最適化
  • 被リンクの獲得
  • SNSでの拡散
  • 定期的なコンテンツの見直し

それぞれ解説します。

ペルソナとカスタマージャーニーを明確化する

まずWebサイトに流入してほしいペルソナとペルソナのカスタマージャーニーを決めます。

  • ペルソナ:製品を購入すると考えられるターゲットを「具体的な人物像」まで落とし込んだもの
  • カスタマージャーニー:認知~購買までのフェーズごとに心理や行動を具体化したもの

上位表示するためにはキーワードごとにユーザーを満足させるコンテンツを作る必要があります。

極端な例ですが、SEOしか提供していない会社が、「リスティング広告」のようなキーワードを対策しても上位表示できる可能性は低いです。なぜなら、リスティング広告をそもそも提供していないため、最終的なニーズであるリスティング広告の配信のご支援をできないためです。

また、ペルソナやカスタマージャーニーが定まっていないとWebサイトへ流入してくるユーザーが求めているものと自社で提供しているサービスや商品に乖離が出てしまい、セッションは増加してもCVが増えないといった事象が起こります。

Webサイトの最終的な目標をCV数と置いている場合、CVが向上しなければ、SEOで成果が出たとは言えません。そのため、あらかじめペルソナとカスタマージャーニーを設定し、ペルソナの購買行動に合わせて、コンテンツの作成を進めましょう。

内部対策

次に内部対策です。内部対策はHTMLの記述を最適化し、Googleにページの内容を正しく理解させる施策です。

内部対策といっても施策は多岐にわたるため、大きく影響を与える下記の4つを解説します。

  • titleタグの設定
  • ディスクリプション
  • 見出しの最適化
  • サイト構造の最適化

タイトルタグの設定

タイトルタグはGoogleとユーザーが何について書かれているページかを判断するために必要な要素です。

タイトルタグで設定する際の意識するポイントは下記です。

  • 30文字程度で簡潔に設定する
  • キーワードは冒頭に入れる
  • キーワードを詰め込みすぎない
  • 記事の内容に沿ったタイトルタグにする

タイトルタグは検索結果上で表示されますが、Googleno仕様上、表示されるタイトルタグは長すぎると途中で切れて表示されます。

キーワードの入れ方にもコツがあり、上位表示されている多くのWebサイトでは、タイトルタグ冒頭に自然な形で組み込まれています。

さらに、ページの内容と違ったタイトルタグを付けてしまうとユーザーを惑わせることになり、最悪の場合Googleにペナルティをくらってしまう可能性もあるでしょう。

適切なtitleタグの設定方法については下記の記事で解説しています。

ディスクリプション

次にディスクリプションの設定です。ディスクリプションとは検索結果上でタイトルの下に表示されるページの説明文です。

直接のランキング要因ではないですが、ディスクリプションはクリック率に影響します。適切に設定されていないとクリックされず、結果的に検索エンジンにユーザーの検索意図にあっていないサイトと判断され、順位が下がってしまう可能性があります。

ただし、ディスクリプションを設定していても、設定した内容が必ずしも表示されるわけではありません。ahrefs社の調査では62.78%のディスクリプションが書き換えられているというデータも出ています。

参考:Googleはメタディスクリプションを62.78%書き換えている

そのため、ページの内容とあっていない場合やディスクリプションがおかしい場合には見直す必要がありますが、無理に設定する必要はないでしょう。

また、ディスクリプションの設定方法については下記で解説しています。

見出しの最適化

見出しを最適化することもまた、Googleやユーザーに正しく情報を伝えるために重要な施策です。

見出しタグは、ページの構成を示すHTMLタグです。SEOにおいて押さえるポイントは下記です。

  • キーワードを無理のない形で入れる
  • 自然な内容にする
  • hタグの数字を順番になるように設定する

Googleは見出しタグの内容からページの内容を把握しているためキーワードを無理に入れる必要はないですが、自然な形でキーワードが入るのであれば、入れるようにしましょう。

また、h1,h2,h4と数字が飛んでいないかも確認しましょう。

現在は見出しタグの階層が整理されていなくても、問題ないと言われていますが、過去Googleの検索スターターガイドラインでは、正しい階層で使用することが推奨されていたため、適切な構造にすることが理想です。

ディレクトリ構造の最適化

SEOで成果が出る期間が長くなる要因の一つにインデックスが関係すると解説しましたが、クローリングやインデックスをスムーズに行うためにディレクトリ構造を最適化する必要があります。

ディレクトリ構造はTOPページを起点にツリー状の構造になっていることが理想で、孤立したページがある場合、Googleに認識されにくい可能性も高いです。

コンテンツ作成

検索結果上で上位表示するためには、コンテンツの質が高いことがマストです。

コンテンツの質といっても指標はさまざまではありますが、代表的な3つを解説します。

  • ユーザーのニーズを網羅した記事を作成
  • 独自性のあるコンテンツを作成する
  • 読みやすいかつ正しい文脈で作成する

下記でコンテンツの質について詳しく解説しているので、こちらも参考にしてください。

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ユーザーのニーズを網羅した記事を作成

評価されるコンテンツを作るためには、ユーザーの検索意図を網羅した記事を作成する必要があります。

たとえば、流入したページにほしい情報がなかったとなれば、ユーザーは離脱してほかのWebサイトに流入するか、再検索するでしょう。

そのような検索行動をするユーザーが多数いれば、Googleはこのページにはユーザーが欲しい情報がないと判断し、順位を下落させる可能性があります。

独自性のあるコンテンツを作成する

コンテンツ内に独自性があるかどうかも重要な指標です。独自性のあるコンテンツとは、独自で持っているノウハウや調査データ、体験談などを指します。

近年検索エンジンは多様性のある検索結果を表示するようになってきています。そのため他サイトで掲載されていない情報はGoogleから優遇される傾向にあります。

ただし、上位表示されているページとただ差別化すればいいわけではなく、検索意図に対して、他サイトには掲載されていない縦に深ぼった情報を掲載することで、検索エンジンから評価される独自性のあるコンテンツになります。

読みやすいかつ正しい文脈で作成する

上位表示するにあたって、読みやすい文章であることが非常に重要です。

文法の間違いやスペルミスは直接的なランキング要因ではないとされています。一方でGoogleの品質評価ガイドライン内で下記のような記載がされています。

The writing of this article is unprofessional, including many grammar and punctuation errors. 

翻訳:

この記事の執筆は文法や句読点の誤りが多く、専門的ではありません。

このように記事の文法ミスやスペルミスが多いと専門的ではないコンテンツ「質の低いコンテンツ」と判断される可能性があります。

また誤った文法や文脈でコンテンツを作成すると、ユーザーは読みにくいコンテンツと判断し、離脱につながります。

2024年5月に流出したランキングのアルゴリズムについての文書の中で、離脱率もランキング要因であることが分かっているため、文法や文脈のミスで離脱されることを防ぐことも必要です。

内部リンク構造の最適化

検索エンジンは内部リンクを通じてクロールし、ページ同士の関連性を把握します。同様にユーザーも内部リンクをたどってWebサイト内を回遊するため、内部リンクの最適化を行うと、効率的に情報収集できるようになります。

内部リンクを最適化するにあたって行う施策をそれぞれ解説します。

アンカーテキストの最適化

前述した通り、ユーザーはリンクをたどってページを遷移します。

その際、遷移先のページが何についてのページなのかをアンカーテキストで判断します。

たとえば、遷移先のURLを記載しているのみであったり、「こちらのページ」などの記載では、遷移先のページが何について書かれているかを把握できない可能性があります。

そのため、遷移先のページのタイトルにするなど、遷移先のページが何についてのページなのかをアンカーテキストで示すようにしましょう。

関連性の高いページへのリンク

Googleはページの内部リンクからページ同士の関連性を把握するといいます。

SEOで有効な手段として、トピックスラスターという手法があります。

トピッククラスターはサイト内の記事をグルーピングし、内部リンク設置を行うことで、記事全体の評価を向上させる戦略です。

適切に行うと、コンテンツ間でページの評価を渡しあう、記事同士の親子関係を検索エンジンに示すなどの効果が期待できます。

内部リンク設定のミスが起きないようにする

内部リンクの設定ミスが発生していないかを確認することも重要です。

さまざまなサイトの調査をさせていただく中で、リンク切れが起こっていて遷移先が404エラーになっていたり、リダイレクトの設定ミスで意図しないページに飛んでしまうケースをよく見ます。

検索エンジンのクローラーは内部リンクをたどってページを見つけるため、内部リンクの設定が誤っていると、ページが見つけてもらえず、インデックスされない可能性があります。

またユーザーがWebサイトを離脱する要因にもなります。リダイレクトの設定ミスから意図しないページへ遷移すると、ユーザはストレスを感じ、離脱する可能性があります。

離脱するとユーザーにとって有益ではないサイトと判断され、サイトの順位下落の要因にもなりえます。

被リンクを獲得する

SEOのランキング要因にサイト評価があります。サイト評価にはさまざまな要素がありますが、よく使われる指標がDR(ドメインランク)です。

ページランクは過去検索エンジンのスターターガイドラインにも記載されていた内容で、現在もランキング要因に使われていると言われています。

ページランクは主に被リンクの数と質で構成されているため、被リンクの獲得する施策が有効です。

被リンク獲得施策としては、自社で調査したレポートを掲載する、わかりやすい画像を掲載する、取材記事を作るなどがあげられます。

DRを向上させる施策については下記で解説しています。

SNSでの拡散

SNSで拡散されることもSEO評価が向上する要因になります。

Googleの検索エンジンスターターガイド内でもSNSでWebサイトを宣伝することを推奨しています。

ウェブサイトを宣伝する

新しいコンテンツを効果的に宣伝すれば、同じテーマに関心を持っているユーザーに発見されるのが早くなります。検索エンジンからも同様です。それにはさまざまな方法があります。

ソーシャル メディアのプロモーション

コミュニティ エンゲージメント

広告(オフライン、オンライン)

クチコミ、その他多数

引用:https://developers.google.com/search/docs/fundamentals/seo-starter-guide?hl=ja#promoting

SNSを活用し、自社サイトを公開すればユーザーが拡散してくれる可能性があります。拡散してもらえれば、そのリンクをたどってサイトに流入してくれるかもしれません。

他のサイトやプラットフォームからの流入が増えるとWebサイトが他サイトから言及されている有益なサイトであるとGoogleは認識し、サイト評価が向上するとされています。

他サイトやプラットフォームからWebサイトのコンテンツに対し、言及されることをサイテーションと呼びます。

サイテーションについては下記のページで解説しています。

定期的にコンテンツを見直す

コンテンツは一度作って終わりではありません。反映してから効果検証することが重要です。上位表示できなかった場合、改善点を明確にし、リライトなど行う必要があります。

また、Googleは情報の最新性も重要視しているため、コンテンツの情報が古くなってしまっている場合には、内容を最新の情報に更新するなどの施策も行う必要があります。

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まとめ

SEOで効果が見えてくるまで、4か月~1年の期間を要すると言われています。

新規で立ち上げたばかりのサイトやSEOを行い始めたばかりのWebサイトであれば、もっとかかる可能性もあります。

中長期な施策であることを認識したうえで、コツコツSEOを行っていくことで着実に成果が表れてくることもSEOの特徴の一つです。

自サイトに何が足りないかを把握し、適切な施策を行うと通常よりも早いタイミングでの成果を感じられるでしょう。

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