- BtoB企業とSEO対策の相性がいい理由
- BtoB企業がSEO対策に取り組む5ステップ
- BtoB企業がSEO対策に取り組む際のポイント
近年では、顧客の購買プロセスの変化から、SEO対策に取り組むBtoB企業が増加しております。BtoB企業とSEO対策は相性が良く、多くの見込み客にアプローチをすることができます。
実際に、弊社でもオウンドメディアを活用して多くの見込み客と接点を持つことができていますし、受注にもつながっており、非常に効果的な施策だと実感しております。
SEO対策に取り組むことで、今までアプローチすることができなかった見込み客と接点を持つことができ、リード数を大きく増加させるチャンスです。
本記事では、実際にBtoB企業のSEOコンサルティングをしている弊社の経験から、「BtoB企業がSEO対策に取り組む流れ」について解説をしていきます。これからSEO対策を取り組もうと検討している企業様は、ぜひ参考にしてみてください。
【BtoB向け】「コンテンツマーケティングでうまく成果が出せない」という方は合わせてご覧ください。⇒【リード数と商談数を増加させる】BtoBのコンテンツマーケティングの戦略設計手法を解説(無料)
BtoBマーケティングにおけるSEOの役割
BtoB企業のマーケティングでは、大きく「リード獲得」と「ナーチャリング」といった2つの軸で、施策を取り組む必要があります。SEO対策は、リード獲得(リードジェネレーション)の役割を担っており、見込み客を獲得する手段となります。
近年では、リモートワークを主流とする企業が増えており、「テレアポ」や「飛び込み営業」といったプッシュ型の営業手法が難しくなってきております。そのため、プル型で見込み客を集客することの重要度が年々高まっております。
プル型の営業手法が一般的になってきていることから、見込み客の購買プロセスの中に「オンライン上で能動的に情報収集をする」といった行動をするようになりました。
以上のことから、BtoB企業が多くの見込み客と接点をもつためにも、SEO対策に取り組むことの必要性が高まってきております。
BtoB企業とSEO対策の相性がいい理由
BtoB企業がSEO対策を取り組むべき理由として、下記の2つが挙げられます。
- 営業活動をする前に企業の選定がほとんど終わっているから
- BtoCと比較して1CVで得られる売上へのインパクトが大きい
営業活動をする前に企業の選定がほとんど終わっているから
近年では、コロナの影響もあり「BtoB企業の購買プロセスの57%は、企業の営業と接点を持つ前に終わっている」と言われております。
以前は、BtoB企業側がクライアントに直接アプローチをして、営業機会を創出し受注につなげていく手法が主流でした。ただ、近年ではクライアント側が能動的に情報収集ををしているので、営業担当者と会う前に一定の情報収集を終えている可能性が高くなりました。そのため、営業活動をする前に企業の選定を一定済ませてしまうのです。
営業活動をする前に企業の選定がほとんど終わってしまうことから、ユーザーが営業担当者と会う前の能動的な情報収集をする際に、アプローチをすることができるSEO対策をすることが重要となるのです。
BtoCと比較して1CVで得られる売上へのインパクトが大きい
BtoB企業は、BtoC企業と比較して1クライアントを獲得した際に得られる売上が大きいケースが多いでしょう。そのため、1件のCVで得られる売上へのインパクトが大きいので、投資回収をしやすい施策だと言えます。
また、投資回収をしやすいことから、SEO対策により費用をかけやすいともいえます。そのため、記事作成を外注をする際にも、短期間で多くの記事を作成することができるので、成果を出すまでのスピード感も早いと言えます。
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BtoB企業がSEO対策を取り組むことで得られるメリット
BroB企業がSEO対策を取り組むことで得られるメリットは大きくわけて下記の3つになります。
- コンペ候補に入りやすくなる
- 自社の専門性を理解してもらうことができる
- 第一想起される可能性が高まる
コンペ候補に入りやすくなる
BtoB企業がSEO対策を取り組むことで、「コンペ候補に入りやすくなる」といったメリットがあります。先ほど紹介したように、企業の担当者は営業と接点を持つ前に情報収集を行います。
SEO対策を行い露出を増やすことで、情報収集時に自社サイトを見つけてもらうことができるので、いざ企業を選定する際に選択肢の1つになりやすいのです。
また、情報収集をする際に、自社の商材の強みや他社との違いを事前に理解をしたうえで商談になるので、企業担当者の温度感も高い状態で商談をすることができるといったメリットもあります。
BtoB企業の場合、他企業との相見積もりをとるケースは多いので、コンペ候補に入ることが多くなれば、商談機会も多くなり、売上に繋がりやすくなります。
自社の専門性を理解してもらうことができる
BtoB企業のSEO対策では、オウンドメディアで記事を作成してユーザーの流入数を増加させるケースが多いです。
記事を作成する際に、他社とは違った自社のナレッジやアセットを提供していくことで、企業担当者に「専門性の高い企業で、自社の悩みを解決してくれそうな企業」といった認知と理解をしてもらいやすくなります。
特に、無形商材を提供している企業では「専門性の高い企業で、自社の悩みを解決してくれそうな企業」という認知をしてもらえるだけで、直接的ではないにしてもお問い合わせの率に良い影響を与えます。
弊社のオウンドメディアも「デジタリフト=SEOの専門的なスキルがある企業」だという理解をしてもらうことも目的の1つとして捉えております。実際に、弊社にお問い合わせをいただいた企業様の中には、「オウンドメディアの記事を見てお問い合わせをした」という方も少なくありません。
そのため、SEO対策を行い、自社の専門性をアピールすることは大きなメリットだと言えるでしょう。
第一想起される可能性が高まる
SEO対策で露出を増しユーザーとの接点を増加させることで、業界や特定の課題に対する打ち手として「第一想起」される可能性が高まります。第一想起を獲得できれば、もちろんお問い合わせの数を増加させられるだけではなく、契約率にも大きく影響を与えることができます。
株式会社WACULが調査をしたデータによると、「BtoB企業において第一想起した商品を導入する確率は55.3%」というデータが出ており、第一想起されることで商談機会でけではなく、契約率にも良い影響を与えることがわかるでしょう。
以上のことから、SEO対策をすることで商談機会だけではなく、受注というより売上に近い部分にまで良い影響を与えることができるというメリットがあると言えます。
BtoB企業がSEO対策に取り組む5ステップ
BtoB企業がSEO対策に取り組む際には、下記の6ステップで進めることがおすすめです。
- ペルソナの設定
- カスタマージャーニーの設計
- キーワードの選定
- 記事の制作
- CV導線の設計
ステップ1:ペルソナの設定
まずは、ペルソナを設定していきましょう。ターゲットのペルソナを設定することで、どのようなキーワードで、どのようなコンテンツは発信するべきなのかが決まります。
ペルソナを設定する際には、下記画像のような「重要な見込み客」まで解像度を上げておくことが重要となります。
売上に繋がるペルソナまで解像度を上げ、マッチしたキーワードとコンテンツを提供することで、流入数と比例してCV数を増加させていくことができます。一方で、ペルソナの解像度が低いと、流入数が増えたとしても、CVに繋がらないユーザーばかり流入してしまい、CVしないといった状態になってしまいかねません。
そのため、まずは解像度の高いペルソナを設定していきましょう。
ステップ2:カスタマージャーニーの設計
次にカスタマージャーニーの設計をしていきましょう。BtoBサービスでは、検討期間が長いので自社ページに流入をしたからといってすぐにお問い合わせや商談に繋がるというわけではありません。
そのため、顧客の検討状況に合わせて、提供していくコンテンツとCVポイントを設計することが重要となります。
カスタマージャーニーは、顧客の検討状況ごとに、「どのようなキーワード」で、「どのようなCVポイント」を設計するのかを可視化することができます。
そのため、キーワードごとにユーザーの課題、CVポイントが明確になるので、キーワードごとにCVポイントや訴求が最適化しやすくなり、サイト全体のコンバージョンの増加を期待することができます。
ステップ3:キーワードの選定
次に、キーワードの選定を行いましょう。キーワードを選定する際には、ペルソナとカスタマージャーニーを元にキーワードを選定していきましょう。
キーワードを洗い出す方法としては、大きく下記の3つが挙げられます。
- 軸となるキーワードから洗い出す
- Ahrefsなどのツールを活用して競合サイトが獲得しているキーワードを洗い出す
- お問い合わせ内容や営業時にクライアントから出てくる悩みからキーワードを考える
上記の手法でキーワードを洗い出したら、「キーワードのカニバリ」や「ペルソナにマッチしているキーワードなのか」といった観点からスクリーニングをかけて選定を行います。
また、キーワードの選定を行ったら、ステップ2で作成したカスタマージャーニーに合わせて、キーワードがどの層向けのものなのかといった分類わけをしていきましょう。キーワードの分類分けをすることで、どのキーワードを優先的に獲得するべきなのかを明確にすることができます。
キーワード選定について、より詳しく知りたいという方は、下記の記事を参考にしてみてください。キーワードシートのテンプレートもプレゼントしております。
ステップ4:記事の制作
次に、記事の制作をしていきましょう。記事を作成する優先度としては、基本的にカスタマージャーニーの受注に近いキーワードから作成をしていきましょう。
冒頭でも紹介したように、BtoB企業では1件の受注で得られる売上が大きいです。そのため、検索ボリュームの大きさよりも、受注確度の高いキーワードから記事を作成することがすすめです。その後、潜在層向けのキーワードまで広げていくのがいいでしょう。
また、記事を制作する際には、自社独自のナレッジなど一次情報を元に作成することがおすすめです。先ほど紹介したように、BtoB企業がSEO対策を行うメリットとして、「自社の専門性を理解してもらえる」ことが挙げられます。
そのため、記事の構成を作成するタイミングや編集のタイミングで、専門的な知識のある人材が自社のナレッジや事例などが的確に提供されているのかを確認すると良いでしょう。
ステップ5:CV導線の設計
次に、CV導線の設計を行いましょう。CV導線は、ステップ2で作成したカスタマージャーニーを元に設計を行うことがおすすめになります。
本来であれば、どのページからも「お問い合わせ」や「サービス資料のダウンロード」といった商談に近いCVポイントを設置することが理想です。ただ、業界によっては潜在層向けのキーワードが多かったり、商材の検討フェーズが長かったりといきなり「お問い合わせ」や「サービス資料のダウンロード」を獲得することが難しいケースもあります。
例えば、潜在層向けのキーワードが多い業界では、「ウェビナー」や「ホワイトペーパー」にCVポイントを重点的においていき、ナーチャリングでお問い合わせやサービス資料のダウンロードに繋げていくといった手法がメインとなるでしょう。
上記のように、業界や企業によって何をCV導線をするべきかはことなります。
そのため、CV導線を設計する際には、カスタマージャーニーを元に、自社商材の特性や業界の特性から逆算をして、メインとなるCVポイントを決めていきましょう。
また、CVRを向上させるための施策についても合わせて知りたいという方は、下記の記事を参考にしてみてください。
BtoB企業がSEO対策に取り組む際のポイント
BtoB企業がSEO対策に取り組む際には、下記のようなポイントに気をつけて運用をすることで、CV数を増加させていくことができます。
- 集客用ページだけではなく、理解促進のページにも力を入れる
- マーケティング戦略と紐づいたKPI設計を行う
- 検索ボリュームに捉われすぎない
集客用ページだけではなく、理解促進のページにも力を入れる
自社のWebサイトに流入したユーザーは、記事から流入していきなりコンバージョンをするというわけではありません。例えば、事例ページを見たり、サービス内容を見たりと、資料ダウンロードやお問い合わせをする前に一定の情報収集を行います。
そして、情報収集をした結果総合的に判断をして、お問い合わせやサービス資料ダウンロードなどのコンバージョンをするのです。
そのため、自社の商材を理解してもらえるページが充実していなければ、SEO記事を作成して多くのユーザーを流入させるさせることができたとしても、コンバージョンを増やすことができず、売上の向上に繋がりません。
自社のWebサイトへの流入を増やすための記事を作成することも重要ですが、直接の流入はうまなくても「CVに近いコンテンツ」の充実を怠らないようにしましょう。もし、事例や料金ページなど「CVに近い」コンテンツが不十分であったり、不足しているという場合には、SEO記事よりも先に作成するべきです。
マーケティング戦略と紐づいたKPI設計を行う
SEO対策のKPI設計を行う際には、マーケティング戦略と紐づけておくことが重要になります。SEO対策のKPI設計をする際に、「なんとなくこのくらいのセッション数」や「このくらいのCV数がでればいいな」といったなんとなくで決めてしまっているケースも見かけます。
ただ、SEO対策はマーケティング施策の一環なので、上流のマーケティング施策と紐づけてKPI設計を行っていかなくては、SEOのKPIは達成できたけど、売上を達成することができなかったとなりかねません。
例えば、ホワイトペーパーのCV数をSEO対策のKPIとするのであれば、下記のようなKPI設計をする必要があります。
目標受注件数:5件
受注率:30%
商談率:10%
ホワイトペーパーのDL数(SEOのKPI):166件
上記のように、最終的な目標からKPIを設計することで、SEO対策側のKPIと最終的な事業のKPIが紐づくので、SEO対策のKPIを達成することで、より確実に売上へ貢献をすることができます。
そのため、SEO対策のKPIを設計する前に、マーケティング施策のKPIツリーを作成してから、SEO対策のKPIを設計していくと良いでしょう。
検索ボリュームに捉われすぎない
BtoB企業のSEO対策では、BtoC企業と比較すると検索ボリュームやキーワードの数が少なくなるなる傾向にあります。ただし、BtoB企業の場合1件受注をすることで得られる売上が大きいため、1CVに対する売上の貢献度が異なります。
そのため、基本的には検索ボリュームではなく、CVする確度が高いかどうかでキーワードを見極めていくといいでしょう。CVするキーワードを発掘するには、自社のアセットを活用することがおすすめです。
例えば、下記のアセットがCVキーワードの発掘に役立ちます。
- お問い合わせメールの内容
- 営業時の議事録
- 既存顧客へのインタビュー
検索ボリュームが少ないとしても、CVする確度の高いキーワードを多く発掘し、検索上位を獲得できれば、少ないセッション数で多くのCV数を生み出すオウンドメディアを構築していくことができます。
SEO対策に取り組むべきか悩んでいる方へ
本記事で紹介したように、BtoB企業とSEO対策の相性は良いです。ただ、戦略なきSEO対策をしてしまうと、流入数を増加させることはできてもCV数を増加させることはできず、売上へ貢献をすることができません。そのため、本記事の内容を参考にして戦略的にSEO対策に取り組んでいきましょう。
弊社では、上記のようなお悩みを解決するために、SEOの支援サービスを提供しております。
- 記事を作成しているが、検索順位がなかなか伸びない
- 何から対策をすればいいのかがわからない
- 流入数は伸びてきたが、CVしない
もし、同様のお悩みがあれば、デジタリフトまでご相談ください
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- なぜ今SEO対策に取り組むべきなのか