- ロングテールキーワードの特徴
- ロングテールキーワードの正確で効率的な探し方
- ロングテールキーワードを活用して着実にアクセスを伸ばす戦略
SEO対策では、どのようなキーワードを狙うのかによって得られる成果が大きく異なります。というのも、キーワードによって、月間検索ボリュームや難易度、見込めるコンバージョン率などの観点で、キーワードごとに特徴があるからです。
そのため、メディアの成熟度や目的、KPIに合わせて狙うべきキーワードを定めていかなければ、いつになっても成果をだすことができない可能性が高くなります。
特に、成熟していないメディアでは、今すぐ狙うことができるキーワードは限られています。
成熟していない段階で、上位表示の難易度が高いキーワードばかりを狙っていては、いつになっても成果をだすことができず、SEO対策を断念せざるを得ないことでしょう。
そこで、SEOでメディアを少しずつ成長させ、着実にメディア月間検索ボリュームが少ない「ロングテールキーワード」を狙う戦略が重要になります。
SEOコンサルティングを行っている弊社でも、ロングテールキーワードを狙う戦略を用いるケースも多く、実際に着実にアクセス数をコンバージョン数を伸ばすことに成功しております。
本記事では、SEOコンサルティングを行っている実際の経験から、「メディアを着実に成長させるロングテールキーワードの探し方」を解説いたします。
「現状SEO対策で求める成果を出すことができていない方」は、ぜひ参考にしてみてください。また、SEOキーワードの選定方法をもう少し詳しく知りたいという方は、下記の記事を参考にしてみてください。
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ロングテールキーワードとは
ロングテールキーワードとは、「検索ボリュームが少ない」キーワードを指します。人によって基準は異なりますが、弊社は、基本的に「月間検索ボリューム1000未満」のキーワードをロングテールキーワードとして捉えております。
ロングテールキーワードは、多くの場合2語や3語の掛け合わせキーワードになります。
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また、ロングテールキーワードよりも検索ボリュームが多いキーワードを「ビッグキーワード」や「ミドルキーワード」といいます。
上記の図のように、全キーワードの中で、ビッグキーワードとミドルキーワードのキーワード数は少なく半数以上はロングテールキーワードとなります。
ロングテールキーワードを狙うメリット
SEO対策において、ロングテールキーワードを狙うメリットは下記の3つになります。
- 弱ドメインでも検索順位を上げやすい
- コンバージョン率の高いキーワードが多い
- 記事の専門性を出しやすい
弱ドメインでも検索順位を上げやすい
ロングテールキーワードを狙うメリット1つ目「弱ドメインでも検索順位を上げやすい」ことです。
理由としては、ロングテールキーワードは、ビッグキーワードやミドルキーワードと比較して、評価のスコープが狭いことが 挙げられます。
キーワードの分類 | 競合性 | 評価のスコープ |
---|---|---|
ビッグキーワード | 高 | サイト全体の評価 |
ミドルキーワード | 中 | ディレクトリの評価 |
ロングテールキーワード | 低 | ページ単体の評価 |
上記のように、ロングテールキーワードはページ単体で評価されるので、サイトやディレクトリ全体の評価がついていない弱ドメインでも、しっかりと対策をすれば短期間で評価を上げることが可能でしょう。
そのため、ロングテールキーワードを狙うことで、ドメインが弱いとしても着実にメディアの評価とアクセス数を担保していくことができます。
コンバージョン率の高いキーワードが多い
ロングテールキーワードを狙うメリット2つ目「コンバージョン率の高いキーワードが多い」ことです。
ロングテールキーワードは、2語や3語の掛け合わせキーワードになるケースが多く、検索意図が狭かったり、悩みが深かったりします。そのため、今すぐ何かを解決したいというニーズが強くコンバージョン率が高くなる傾向にあります。
一方、ビッグキーワードやミドルキーワードによくある単一キーワードでは、検索意図が広かったり、悩みも浅かったりします。そのため、情報収集段階のユーザーも多く、今すぐコンバージョンするユーザーばかりではないという傾向にあります。
キーワードの分類 | コンバージョン率 | 検索意図 | ユーザーの悩み |
---|---|---|---|
ビッグ・ミドルキーワード | 低 | 広い | 深い |
ロングテールキーワード | 高 | 狭い | 浅い |
そのため、ロングテールキーワードを狙うことで、アクセス数も着実に担保しながら、コンバージョン数も比例して増加をさせやすいメディアを作っていくことができます。
記事の専門性を出しやすい
ロングテールキーワードを狙うメリット3つ目「記事の専門性を出しやすい」ことです。
先ほど紹介したように、ロングテールキーワードは検索意図が狭くなります。そのため、狭いお悩みに対して情報を展開できるので、情報を縦に深掘りしやすく、より専門性を活かして記事を作成することができます。
一方で、ビッグ・ミドルキーワードは検索意図が広いです。そのため、さまざまなユーザーの検索意図に応える必要があるため、記事ごとの網羅性を一定担保する必要があるので、情報を深掘りしにくくなり専門性を出しにくくはなってしまいます。
キーワードの分類 | キーワード | 検索意図 |
---|---|---|
ロングテールキーワード | SEO タイトル 付け方 | ・SEOで成果のでるタイトルの付け方を知りたい |
ビッグ・ミドルキーワード | SEO対策 | ・SEO対策とはなんなのかを知りたい ・SEO対策の効果を知りたい ・SEO対策のやり方を知りたい |
SEO記事において、記事の専門性が100%直接のアクセス数やコンバージョン数に影響するというわけではありません。ただ、「この会社はスキルがあるな」「依頼してもしっかりと成果をだしてくれそうだな」といった定性的な効果も期待できます。
そのため、ロングテールキーワードで専門性の高い情報を発信することができれば、ユーザーから「信頼性の高い企業」という認知を獲得でき間接的にコンバージョン率の向上に好影響を与えることができます。
本記事より詳しく「SEO記事の作成方法を学びたいという方」は、下記も合わせてご覧ください。48ページのスライドで弊社の持つ記事作成のノウハウを公開しております。⇒【最新SEO情報】直近のアルゴリズムから検索上位を獲得するため記事作成手法を詳しく解説(無料)
ロングテールキーワードを狙うデメリット
SEO対策において、ロングテールキーワードを狙うメリットは下記の2つになります。
- 1記事あたりのアクセス数は少ない
- メディア全体の大きな成果を得るまでに時間がかかる
1記事あたりのアクセス数は少ない
ロングテールキーワードを狙うデメリット1つ目「1記事あたりのアクセス数は少ない」ことです。
冒頭でも紹介したように、ロングテールキーワードは1記事あたりの検索ボリュームが少ないキーワードを指します。検索ボリュームが少ないので、検索上位表示をしても、1記事ごとのアクセス数が少なくなってしまいます。
ただ、コンバージョン数をKPIとしているメディアでは、コンバージョン率が低いビッグキーワードを獲得してもアクセスが増えるだけでコンバージョン数が大きく伸びない可能性があります。そういった場合には、1記事あたりのアクセス数は少ないことはデメリットとはならないでしょう。
メディア全体の大きな成果を得るまでに時間がかかる
ロングテールキーワードを狙うデメリット2つ目「メディア全体の大きな成果を得るまでに時間がかかる」ことです。
ロングテールキーワードは、1記事あたりのアクセス数を担保しにくいので、ロングテールキーワードを狙いアクセス数を伸ばすためには、一定数の記事数を担保する必要があります。
ただ、記事を作成するには、費用も工数もかかるので、短期間で高品質な記事を大量に作成することはあまり現実的ではありません。
そのため、メディア全体で大きな成果がでるまでに時間がかかってしまうことを前提に、中長期的な視点で運用をする必要があります。
【ステップ4】ロングテールキーワードの探し方
ロングテールキーワードの探し方は、下記の4ステップで進めることがおすすめです。
- 軸のキーワードを決める
- ツールからキーワードを洗い出す
- カニバリを削除する
- メインキーワードと関連キーワードを明確にする
上記の4ステップを実施していただければ、簡単に自社が狙うべきロングテールキーワードを探すことができます。ロングテールキーワードを探す際のポイントとして、「キーワードのカニバリを排除すること」が挙げられます。カニバリの削除の部分で、ミスをしてしまう方が少なくないので、特にステップ3をじっくりと読み進めてみてください。
ステップ1:軸のキーワードを決める
まずは、軸となる「単一キーワード」を決めていきます。
例えば、SEO支援を行っている弊社の場合は下記のようなキーワードになります。
- SEO
- コンテンツマーケティング
- コンテンツSEO
- オウンドメディア
ステップ1では、特に難しいことを考えずに自社の事業と近い単一キーワードを選定していきましょう。
ステップ2:ツールからキーワードを洗い出す
ステップ2では、軸となるキーワードをもとに、ツールからキーワードを洗い出していきます。ロングテールキーワードを洗い出す際に必要なツールは、下記を活用することがおすすめです。
- Ahrefs
- Keywordmap
- Googleキーワードプランナー
- Ubersuggest
- ラッコキーワード
今回は、下記の2つの方法について解説いたします。
- 有料:Ahrefsを活用する方法
- 無料:ラッコキーワードを活用する方法
ポイント1:Ahrefsを活用する
有料ツールのAhrefsを活用する方法を紹介します。
まずは、Ahrefsのトップページから「Keywords Explorer」を選択してください。
次に、下記の赤枠に軸となるキーワードを記入して「検索」のボタンをクリックしてください。
次に、下記画像の「全てを見る」をクリックしてください。
下記の赤枠のように軸キーワードに対する掛け合わせキーワードを取得することができます。
また、「エクスポート」というボタンをクリックするとCSV形式ではきだすことができるので、スプレッドシートやExcelにインポートをしておきましょう。
ポイント2:ラッコキーワードを活用する
次に、ラッコキーワードを活用する方法を紹介します。
まずは、トップページの赤枠部分に軸となるキーワードを記入して、虫眼鏡マークをクリックしてください。
下記のように、関連キーワードが一覧ではきだされます。また、CSV形式ではきだしたり、全キーワードコピーをすることもできるので、スプレッドシートにまとめましょう。
また、ラッコキーワードは無料で活用することはできますが、検索ボリュームを測ることができません。そのため、検索ボリュームを測るには、先ほど紹介したAhrefsなどの有料ツールが必要になります。
ステップ3:カニバリを排除する
ステップ2で抽出したキーワードを精査していきます。精査をする際の観点としては、「カニバリがないか」です。
ロングテールキーワードは、カニバリが発生しやすく、正しく精査をしないと重複してしまいSEO観点でネガティブな影響を受けてしまう可能性があります。
イメージつきにくいと思うので、下記の例を見ていきましょう。
カニバリの例①
- ロングテールキーワード 探し方
- ロングテールキーワード 調べ方
カニバリの例②
- SEO対策 何をすればいい
- SEO対策
カニバリの例③
- seo キーワード 選び方
- キーワード選定 コツ
上記は似たようなキーワードですが、SEO観点で見ると全てカニバリとなってしまいます。
特に、ロングテールキーワードの場合、キーワードは違くても、上位表示しているページがビッグキーワード同じといったケースがに注意が必要です。
先ほども紹介したように、ビッグキーワードは様々な検索意図を含んでいるので、1記事で獲得できる関連キーワードも多くなります。そのため、狙うべきロングテールキーワードだと思っても、実はビッグキーワードで獲得するべき関連キーワードだったというケースも少なくありません。
ビッグキーワードの関連キーワードを別ページで狙ってしまうと、評価のスコープがビッグキーワードと変わらないので、ロングテールキーワードの「弱ドメインでも検索順位を上げやすい」といったメリットを活かすことができません。
上記のようなロングテールキーワードをいくら狙っても成果を出すことができないので、カニバリの排除は正確に行う必要があります。
カニバリの排除をする方法は、下記の2つありますので、詳しく解説していきます。
- 有料:Ahrefsの親トピックを活用する
- 無料:ruri-coを活用する
ポイント①:Ahrefsの親トピックを活用する
ステップ2でキーワードを抽出した際に「親トピック(Parent Topic)」という項目があります。
親トピックとは、対象のキーワードの親となるキーワードを指し、「対象キーワードと親トピックは同じページで獲得することができる」という意味を持ちます。
そのため、「キーワードと親トピックが一致しているキーワード」がメインキーワードとなります。
親トピックと一致しているロングテールキーワードを抽出するには、下記のようにスプレットシートやExcelを活用すると良いです。
条件付き書式からA列とC列が一致しているものに色付けをする設定し、フィルタをかけることで簡単にロングテールキーワードのカニバリを排除することができます。
ただ、紹介した方法はあくまでAhrefsの判断になります。そのため、最終的には実際に検索をし、目視で確かめることで確実にカニバリを排除できるということを心に留めておきましょう。
ポイント②:ruri-coを活用する
カニバリを排除する方法として、ruri-coというツールを活用する方法があります。
ruri-coは、対象キーワードと他のキーワードの検索上位が何%一致しているのかを測るツールになります。下記画像のように、対象のキーワードをruri-coに追加することで簡単に他キーワードとの一致率を測ることができます。
判断軸は人によりけりですが、弊社ではruri-co上で一致率が40%を超えるキーワードであれば、基本的にカニバリという判断をしております。
ただ、ruri-coで一致率が30%だとしても、検索上位ページの順位が完全一致していないだけで、検索上位のページの一覧が同様の可能性があります。その場合、一致率が30%だとしてもカニバリと判断することができます。
上記のように、ruri-coの一致率だけでは漏れが生じる可能性があるので、確実にカニバリを排除したいという場合には、一致率30%以下のキーワードは目視で確認すると良いでしょう。
ステップ4:メインキーワードと関連キーワードを明確にする
ステップ3で、カニバリを排除したら運用をしやすいように、メインキーワードと関連キーワードをまとめておくと良いです。
弊社では、キーワードを抽出した後には、下記のようにキーワードを管理しております。キーワードを綺麗に管理しておくことで、ステークホルダーが増えた際にもキーワードを確認しやすくなり、運用時の無駄な手間を省くことができます。
下記に、弊社がキーワードを管理しているシートの例を記載しておりますので、ご自由にご活用ください。
キーワードの管理シートをダウンロードする▼
(クリックすると無料でダウンロードされます)
ロングテールキーワードによってはビッグキーワード並のアクセスを獲得できる可能性がある
冒頭でも紹介したようにロングテールキーワードは、月間検索ボリュームが1000以下で多くのアクセスを獲得することができないキーワードです。
ただ、ロングテールキーワードの中には、多くのアクセス数を確保することができるキーワードも存在します。それが、関連キーワードが非常に多く、1ページで獲得できるキーワード数が膨大にあるキーワードです。
関連キーワードが膨大にあるロングテールキーワードは、獲得難易度がビッグキーワードよりも低いのもに関わらず、多くのアクセス数を見込むことができるので、お宝キーワードと言えるでしょう。
上記のようなキーワードであることを判断するには「Ahrefs」を活用することがおすすめです。
下記画像の赤枠にある「traffic potential」に着目しましょう。
「traffic potential」は、対象キーワードで検索順位1位を獲得した場合に期待できるアクセス数を指します。そのため、「traffic potential」が多いロングテールキーワードは、キーワードの獲得難易度が低いにも関わらず、アクセス数を多く稼ぐことができるキーワードと捉えることができます。
同じ検索ボリュームのキーワードでも、関連キーワードの数によって期待できるアクセス数に変動があることを覚えておきましょう。
ロングテールキーワードを選定した後に実施するべきこと
ロングテールキーワードを選定した後は、トピッククラスターを形成することがおすすめです。トピッククラスターとは、複数の記事コンテンツをグルーピングし、内部リンクで記事同士をつなぐことで記事コンテンツやサイトの評価を高めるSEO対策の1手法です。
主に、ミドルキーワードやビッグキーワードの検索順位を向上させる際に用いられる手法になります。冒頭でも紹介したように、ミドルキーワードとビッグキーワードはページ単体ではなく、ディレクトリやドメイン全体での評価が必要になります。
キーワードの分類 | 競合性 | 評価のスコープ |
---|---|---|
ビッグキーワード | 高 | サイト全体の評価 |
ミドルキーワード | 中 | ディレクトリの評価 |
ロングテールキーワード | 低 | ページ単体の評価 |
そのため、ビッグ・ミドルキーワードは評価の下支えになるコンテンツが必要であり、その役割を担うのがロングテールキーワードとなります。
また、トピッククラスターに関して、より詳しく知りたい方は下記の記事を参考にしてください。
まとめ
本記事では、ロングテールキーワードについて解説いたしました。ぜひ本記事の内容を参考にして自社が狙うべきロングテールキーワードの選定をしてみてください。
また、運用をする際に下記のシートをよろしければご活用ください。
キーワードの管理シートをダウンロードする▼
(クリックすると無料でダウンロードされます)
また、弊社ではSEO対策やコンテンツマーケティングの戦略設計をご支援しております。「SEO対策を行っているが成果が出ない」などのお悩みがあれば、弊社にご相談ください。
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- デジタリフトが成果を出せる理由
- SEO支援サービスの進め方とサービス詳細
- なぜ今SEO対策に取り組むべきなのか