CMOは、マーケティングという非常に幅広い領域をカバーする必要があります。今日のマーケティングおよび広告の世界において、デジタルを考慮しないということはあり得ません。そのためCMOは、従来からのマーケティング(=非デジタル)の知識に加えて、デジタルについても熟知していることが求められます。しかしながら、現状は「デジタル領域だけに精通したCMO」と「非デジタルに精通したCMO」の2つのタイプのCMOが多いのではないでしょうか。その中間に位置する「デジタル/非デジタルの両方をしっかり分かっているCMO」が少ないのです。
デジタリフトは、総合代理店出身の私が、デジタル領域の専門家として会社を立ち上げたという経緯がありますので、デジタルと非デジタルをつなぐ役割を担うことができるプレイヤーだと言って良いでしょう。特に、マスメディアやOOH等の非デジタル領域に強いCMOを、デジタル領域からしっかりサポートすることができると考えています。これが、「CMO」の広大な守備範囲の中で、「デジタル領域=d領域」をしっかりお手伝いする「CdMO」の役割です。
マーケティングにおいて「モノとコト」という表現をされることがあります。「商品と経験」と言い換えることもできますね。私たちは、クライアントの商品やサービスの魅力をエンドユーザーにお届けする役割を担うことが多いわけですが、そこで、「商品の名前を知ってもらいたい(モノの認知)」のか、「商品を使った楽しい生活をイメージして欲しい(コトの理解)」のか、というようなことをしっかりと考えることが大切になってきます。ほかにも「商品の使い方や便利さを知る(モノの理解)」「そういう生活を実現するためにアクションを起こす(コトの購買決定)」「その商品を買うと決める(モノの購買決定)」というような、モノに関する態度変容と、コトに対する態度変容があります。
こうしたたくさんの狙い、つまり、喚起したい行動があるなかで、今回はどの部分をやろうとしているのかを明確に定めると、何を伝えたいのか、誰に伝えたいのか、どう伝えたいのか、というようなことが決まっていきます。こうしたお話をクライアントと一緒にできると、信頼できるパートナーとして認めていただけます。もちろん、私たちが議論を主導するというよりも、クライアントのお考えをお聞きする、というケースも多いです。ただ、こういう目的、ゴール、狙いのお話を理解することが大切です。
なぜ、そんなことをクライアントと話さなければならないのか。それは、ここまで分かって初めて「その課題が、デジタルで解決すべきかどうか」を決めることができるからです。デジタル施策は万能ではありません、デジタルが向いていることはデジタルで担い、非デジタルの方が効果が出る場合は非デジタルでやるべきです。私たちは、CdMOとして「それはデジタルでは効果が出にくいので、予算をマス広告に振り向けてください」という進言をすることもあります。
私たちが、CdMOとしてデジタル領域のコンサルティングを行っていくことにより、「クライアントのデジタルマーケティングの活用方法を共に考える」ことと「定められたデジタルマーケティングの打ち手をしっかり着実に遂行する」ことの両方を軸とした、ハイブリットな価値をご提供できます。当然ながら、CMOの守備範囲はデジタルマーケティングの領域だけではなく、CRMやブランディングなども含まれていますので、それらに関してもしっかりとご支援できる体制を整えていきます。具体的には、いわゆる運用型広告の枠を超えて、SNS、MA、CDPや一部Web制作なども含めて、総合的にCMOのお悩みごと解決に関わることが私たちの目指すCdMOの姿です。今後、こうした幅広い領域のスペシャリストに弊社にご参画いただくことで、対応可能な領域を拡大していくべく、採用活動にも取り組んでいます。