- キーワード選定の方法
- キーワードを選ぶための戦略
- キーワード選定に使えるおすすめのツール
この記事にたどり着いた方は社内でオウンドメディアを始めるにあたってSEO担当に任命され、実際にキーワード選定から着手したものの判断基準が曖昧で選べない、そんな状況に陥っていないでしょうか。きっと任命されたからにはチームで成果を上げて、社内でも評価されないと思っているはずです。
しかし、Web上にあふれている情報を集めてもキーワードを集めるための手法は教えてくれても、集めたキーワードから成果につながるキーワードを「選ぶ」方法を教えてくれる情報は少ないのではないでしょうか。キーワード選定はSEO対策を行う上で基本となる重要な事項です。有効なキーワードを選び出さなければ続く構成案作成や、実際のコンテンツの制作に着手ができません。
キーワード選定は大量に集めたキーワードから闇雲に選ぶのではなく、サイトのテーマ、ユーザーのニーズを深掘りして戦略的に決める必要があります。また、キーワードのカテゴリーや自身のサイトの内容に応じて、狙うべきキーワードをずらしていくといったテクニックもあります。
ニーズをしっかり捉えた上手なキーワード選定ができると、上位表示までの時間を短縮でき、確実に成果に近くなります。「何度もやってるけどいまだにキーワード選定が難しい!」という方のために、成果につながるキーワード選定方法とコツを教えます。
デジタリフトでは、マーケティング観点を基に成果に早くつながるキーワード選定を実践しております。もし、「SEOの成果が上がらず困っている」「これからSEOに取り組みたいけど始め方が分からない」などのお悩みをお持ちで外注を考えている方は、ぜひ弊社のSEO支援のサービス資料をご確認ください!無料でダウンロード可能なので、お気軽にご活用ください。
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なぜキーワード選定が重要なの?
適切なキーワード選定ができていないまま既存ページの改善や新しいコンテンツ作成の検討、新規でのWebサイト制作を始めてしまうと、ユーザーのニーズが汲み取れずにアクセスが集まらない、CVが取れないなどの問題が発生します。
例として、「ウォーターサーバー 安い」などで検索する人はウォーターサーバーを導入したいが金銭的に損をしたくない、お得に導入したい、というニーズがあるので、コスパの優れたウォーターサーバーを紹介する比較コンテンツなどが作れるとCVしやすいかもしれません。
一方で、「ウォーターサーバー メリット」などで検索する人はまだ検討段階にあり、すぐに購入するニーズからは少し遠いかもしれません。競合度などの問題を度外視するなら前者のキーワードを選んだほうがCVまで速い可能性があります。
多くのSEO担当者はツールを使用して大量のキーワードを集め、その中から検索ボリュームが多い順から選ぶ、なんとなく関連性がありそうなキーワードを選ぶ、などキーワード選定においてあまり考えることをしません。「キーワード選定」ではなく「キーワードの収集」になってしまっているのです。ただキーワードを集めるだけではなく、そこから「最も成果に近いキーワード」がなんなのかをしっかりと考え、その上で選定しなければなりません。
キーワード選定はSEOにおいて基本になりますが、よいキーワード選定を行うためには訓練が必要です。最短で成果に近づけるために闇雲に決定するのではなく、しっかりと考えた上で最適なキーワードを選びましょう。
キーワード選定を行う4ステップ
ここからは実際にキーワード選定を行う際の手順を4つに分けて解説していきます。
項目としては下記になります。
- キーワードの方向性を定める
- 候補となるキーワードを抽出する
- 重要なキーワードを絞り込む
- カニバリの排除
ステップ1:キーワードの方向性を定める
いきなりキーワードを選んでしまうと、ユーザーのニーズからそれてしまい、うまく成果が出ないかもしれません。成果につながるキーワードを選ぶためにまずは準備から進めましょう。
自社で提供できるものとユーザーのニーズを掘り下げ、両者を紐づけていきます。
サイトの目的とゴールを明確にする
まずはメディアの目的やゴールを明確にしましょう。メディア内で公開されている情報にどのように触れて、どんな情報を伝えて最終的にどのような状態になってもらうのかを考えます。どんなユーザーに対してどんな情報を届け、どんな価値を与えるのかが明確になっていないと、キーワードを選定する基準が定まらなくなってしまいます。
間違ったキーワード選定を避けるためにも、自社の商品やサービスの独自の強みがどこにあるのか設定し、それをユーザーに届けることでどんな価値提供ができるのかを明文化できるようにしてください。
ユーザーを理解し重要なペルソナを決める
重要な見込み客がどんな人なのか、具体的な人物像としてペルソナを設定しましょう。
ペルソナとは「〇〇県に住む〇〇歳の男性 or 女性で家族は〇人、子供がいて職業は〇〇」というようにターゲットをさらに深掘りした具体的な人物像のことです。
ユーザーの悩みや問題を解決するためにどの程度の情報を与えればよいかは、対象となるユーザーに応じて変化します。「誰に」情報を届けるのかが決まっていないと、キーワードがブレてしまい、対策の成果が弱くなってしまいます。
例えば、高級家具を販売するECサイトの場合は年齢層としては高めになるかもしれませんし、年収〇〇万円以上などのセグメントもできるかもしれません。年齢や性別、職業などの情報とは別に、どんなものが好みか、などの情報も盛り込むとよりペルソナの解像度が高くなります。
上記の画像のように売上につながるペルソナはどんな人かを考え、明文化できると良いです。キーワード数が増えてくると少しずつ重要な見込み客からは離れたキーワードが増えていきますが、特に対策初期などはコンテンツが揃わない状況が想定されますので、まずは売上に近い重要な見込み客になりうる人をペルソナとして設定しましょう。
下記は「SEO タイトル 決め方」をキーワードとして弊社で作成したペルソナの一例です。
ペルソナ | マーケティング部のオウンドメディア担当者。記事を作成しタイトルをつけてみたけど、CTRがよくない、検索順位が上がらないといった現状に対して、うち手を考えたときに、タイトルを見直すという選択肢にたどり着いた。タイトルの改善を行うことが重要という認識はしていて、やってみたがあまり効果がよくなかった。現状のタイトルをどう改善がいいかわからないのと、いいタイトルがなんなのかがわからなくて検索をしてみた。 |
ここでどれだけ本当の見込み客に近い人を設定できるかが成果への近道になるので、時間を取ってしっかりと固めましょう。
ステップ2:候補となるキーワードを抽出する
事前準備として、自社とユーザーの分析ができたら実際にキーワードを選ぶ作業に移ります。いきなりキーワードを選定するのではなく、まずは候補になるキーワードを集めていきます。
ツールを活用し大まかなキーワードを抽出する
最初は大まかにでかまわないので、ツールを使用してたくさんキーワードを集めましょう。
使用するツールはラッコキーワードがおすすめです。
検索窓にサイトのテーマと最も合致するキーワードを入力し、右の虫眼鏡ボタンをクリックします。弊社であれば「SEO対策」「リスティング広告」などです。
右上のボタンでキーワードコピー、またはCSVダウンロードができます。
1キーワードだけではなく、複数キーワードで抽出できると選定は大変になりますが、思わぬお宝キーワードが見つかるかもしれません。
ユーザーのお問い合わせ内容からキーワードを抽出する
ユーザーからのお問い合わせ内容は、実際にユーザーが疑問に思ったり、解決できなかったことを質問しに来ているので、キーワードとして抽出できるとCVに近い有効なキーワードになる可能性があります。ユーザーの悩みや課題を直接解決できるコンテンツになるかもしれないからです。
例えば、「SEO対策」の場合だと、
Q. SEO対策はどのくらいの期間で効果が出ますか?
というお問い合わせから、「SEO対策 期間」や「SEO 成果が出るまでの時間」などのキーワードが抽出できます。
もしユーザーからのお問い合わせがデータとしてまとめてあるなら、ここからキーワード候補を出すのもおすすめです。
キーワードの言い回しを変えて新たに抽出する
同じ検索意図でも実際に検索するキーワードは異なる可能性があります。
例えば、「SEO対策」をキーワードとする場合、
「SEO対策」 → 「検索順位 上げる」
という感じです。
後述するキーワードのカニバリには気をつける必要がありますが、競合サイトが集客に成功しているキーワードと同じ検索意図でも上位表示の難易度は低いかもしれません。
こういった言い回しを変えるテクニックはキーワード選定の段階でも役に立ちますが、後に続く構成案作成や、執筆作業の際にも活用できます。オウンドメディアの構築や、SEOに携わる方はできるだけ身につけておき、定期的に訓練するのをおすすめします。
本記事より詳しく「SEO記事の作成方法を学びたいという方」は、下記も合わせてご覧ください。48ページのスライドで弊社の持つ記事作成のノウハウを公開しております。⇒【最新SEO情報】直近のアルゴリズムから検索上位を獲得するため記事作成手法を詳しく解説(無料)
ステップ3:重要なキーワードを絞り込む
出せるだけキーワードを集めたら、大量のキーワードの中から実際に執筆に移るキーワードを選んでいきます。ただ集めただけでは有効なキーワード選定とは言えないからです。どのキーワードで記事を書くべきか、逆に書かないべきかを戦略的に考える必要があります。
ここからは執筆すべきキーワードの判断基準を解説します。
ユーザーニーズとサイトの目的から重要なキーワードを決める
最初に設定したペルソナや自社で提供できる価値をもとにキーワードを選定していきます。大量に集めたキーワードから、そのキーワードで検索するユーザーのニーズに自社で提供できる商材やサービス、知識やノウハウで応えられるかどうかを判断しましょう。もしユーザーのニーズに応えられない場合はキーワードとしてマッチしていない可能性があります。
弊社のサイトの場合、「SEO対策」関連のキーワードで考えると、「SEO対策 費用」などは合致しますが、「SEO対策 勘定項目」などは関連性が薄いです。SEO対策をサービスとして提供する企業として、費用面についての情報は有効な情報を与えられるかもしれませんが、「どの勘定項目で処理するか」はあまり有効な情報を持ち合わせていませんし、仮に上位表示できてもCVしないかもしれません。「SEO 勘定項目」で検索する人はざっくりのペルソナとしては「経理部門で働いている人」になるのでターゲットからは外れる可能性があるからです。
このように、冒頭で考えた「誰」に「何を」の部分を明確にしてペルソナと提供価値がマッチするかを考えましょう。
検索ボリュームだけで判断しない
検索ボリュームの大きさだけでキーワードを選ぶのはやめましょう。主な理由としては2つです。
1つ目はニーズマッチの問題です。上述の通り、ユーザーニーズと提供価値が合致しない場合は有効なキーワードにならない可能性が高いです。検索ボリュームのみを判断軸にすると本来情報を伝えたかったユーザー層から逸れてしまい、そもそも上位表示しなかったり、全くCVしなかったり、という事態が考えられます。たくさん集客したい、という意図から検索ボリュームの大きいものから選んでしまいがちですが、これは全く有効ではありません。
2つ目は、サイトの成長戦略と合わない可能性があるからです。検索ボリュームが大きいということは、競合度も高い場合がほとんどです。自社のサイトが立ち上げ直後の状態だと、まだドメインが育っていないのでいきなり検索ボリュームの大きいキーワードで上位表示するのは非常に難易度が高いです。この場合は比較的検索ボリュームの小さいキーワードから攻めた方が成果につながりやすいです。
メインのキーワードやサイトの状況によって判断軸が変わるので、具体的にどのくらいの検索ボリュームのキーワードが良いのか?という質問には非常に答えづらいです。検索結果は常に動いているので競合サイトのコンテンツ数や被リンク数などをもとに、相対的に判断しましょう。
site:を使用して検索すると、そのドメイン内の大まかなページ数を調べられます。
Ahrefsを使用すると被リンク数を調べられます。DR(ドメインランク)は被リンクの質と量を加味して点数化した数値です。こちらもサイトの強さを調べるための指標の一つになるので参考にしましょう。
ステップ4:カニバリの排除
キーワードのカニバリとは同じ、または似ているキーワードでコンテンツを作成してしまい、お互いが邪魔をしあってGoogleからの評価が下がってしまうことです。キーワード選定の際にはカニバリに気をつけなければなりません。
検索意図からカニバリを判断する
それぞれのキーワードの検索意図を考え、似ている検索意図のものはグルーピングしておくとカニバリを防げます。
例えば、
- SEO対策 費用 相場
- SEO対策 費用 平均
- SEO対策 費用 成果報酬
このあたりは「SEO対策をするにあたってどのくらいの費用がかかるのかを知りたい」というニーズは共通しています。これらのキーワードを1つずつ別々の記事にしてしまうとカニバリが発生する可能性が高いです。
- SEO対策 費用 相場
- SEO対策 費用対効果
この場合は「SEO対策の費用を知りたい」と「SEO対策の効果を知りたい」でニーズが分かれているで、別々の記事を作成してもカニバリの危険性は低いです。
このように、検索するユーザーが何を知りたいのかを考えると、似通った検索意図のキーワードかどうかがわかってきます。
ツールを活用してカニバリを判断する
ruri-co(るりこ)というツールを使ってキーワードのカニバリを調査できます。
参考:https://ruri-co.biz-samurai.com/
検索窓に調査したいキーワードを入力します。
キャプチャのように、調べたキーワードに対しての類似ワードと、類似率が表示されます。
類似率:10~40% | 類似率:40~50% | 類似率:50~100% |
別記事を作成 | 再調査 | 1記事に統合 |
弊社の場合、40%までは別記事で作成、40~50%の場合は再調査、50%を超える場合は1記事に統合を基本として考えています。再調査に関しては実際に検索結果を見比べてみたり、ニーズを深掘りしてみたり、別記事として立てた場合に似通った内容にならないかを判断して決定しています。
もちろん例外は存在しますし、機械的に割り出した数値になるのであくまで判断するための補助ツールとして使用してください。
キーワード選定を終えたらキーワード戦略に落としていく
キーワード候補を選定したらより戦略的にキーワードを絞りましょう。より成果に近くなるはずです。
下記は一例ですが、戦略となる考え方になります。
戦略1:トピッククラスターモデルを意識する
トピッククラスターとは同じカテゴリーの記事ページの分類を分類をまとめ、内部リンクで記事同士をつなげることで一つひとつの記事ページやサイトの評価を高める手法です。
あらかじめトピッククラスターを意識してキーワードを選定、グルーピングしておけると後々記事を公開する際、その後に新しい記事が増えた際など、運用のフェーズでも役立ちます。
戦略2:他社が狙っていないようなKW群を優先的に狙う
いきなり競合度の高いキーワードを狙ってコンテンツを作成しても上位表示できるのはまれです。
例えば、できたばかりのコンテンツの少ないサイトで競合度の高いビッグワードを狙ってもなかなか上位表示できません。サイトのパワーが伴わないうちは検索ボリュームが少なめのニッチなキーワードを攻めたほうが、当然競合度が低いので上位表示しやすくなります。
競合度の低いキーワードはなかなか見つかりにくいですが検索ボリュームの少ない、いわゆる「ロンクテールキーワード」に多い傾向があります。たくさん見つかるわけではないかもしれませんが、優先度の付け方の基準として使用しましょう。
戦略3:潜在層の確保を優先的に狙っていく
すぐに商品の購入やサービスの導入につながるような、CVに近いユーザーを集めるのは非常に難しいです。こういった顕在層が検索するキーワードは競合度が非常に高いからです。
戦略の一つとしてですが、あえて潜在層の確保を優先する方法があります。競合度の高いキーワードを避けて、潜在層向けのキーワードで上位表示できればサイトへのアクセスは多く確保できます。まずはサイトへのアクセスを確保し、得られたデータからCVR改善や、CV補助に役立つコンテンツを拡充するなど、サイト改修よりの施策を打って成果につなげていく方法です。
一見成果に遠いように思えますが、複数のキーワードで上位表示し、サイト内を適切に回遊させることでサイト全体の評価向上にもつながります。サイトの評価が上がると最初は攻めにくかったCV補助にに近いキーワードや検索ボリュームの大きいキーワードも上位表示の可能性が高まるかもしれません。
キーワードを選ぶ際のポイント
ここからはキーワードを選ぶ際のポイントを更に掘り下げていきます。実際にキーワード選定する際に迷ったら確認して組みてください。
- メインキーワードの選び方
- ユーザーのニーズを深掘りする
- ユーザーが実際に使用する言葉を選ぶ
- 勝ち目がないキーワードは後回し
- キーワードが尽きた場合は潜在層に広げていく
- ボリュームが全然なくても流入は取れる
メインキーワードの選び方
対策のメインとなるキーワードですが、意外と決めるのに迷うことがないでしょうか。
「メインキーワード」とは「そのサイトの最も大きなテーマと合致する」キーワードのことです。ここでは検索ボリュームの大きい「ビッグキーワード」を選んでも構いません。軸となるメインキーワードが決まらないとサイトのテーマが定まらず、Googleからの評価が適切に得られない可能性があります。
例えば、弊社の場合は「Webマーケティング」や「SEO」「リスティング広告」などが該当します。「販促」などの大きいカテゴリーまで広げ過ぎるとテーマがブレてしまい、メインキーワードだけでなく、関連するキーワードでも上位化が難しいかもしれません。
また、メインキーワードはユーザーが実際に検索する際に使用するキーワードでなければなりません。弊社の例でいうと、「Web集客」よりも「Webマーケティング」を選んだほうがユーザーが検索するキーワードに近いかもしれません。
ユーザーのニーズを深掘りする
ユーザーがどんな悩みや課題を持って検索しているのか、ニーズを深掘りしてみましょう。ユーザーニーズを深掘りするためにはターゲットやペルソナの解像度を高くするとやりやすいです。
例えば、「オウンドメディアの担当者」を想定した場合、深掘りすると下記のようなパターンが考えられます。
ペルソナ | 最近オウンドメディアの担当になり、Web上で探せる情報は一通り検索して一般的な知識は身につけた | 来季からオウンドメディアの担当者に任命されたが、情報収集ができておらず、知識レベルも高くない初心者 |
ニーズ | ・成果を出すための手法や成功事例を知りたい ・外注パートナーを探すのに選定基準を知りたい | ・そもそも知識がないので情報収集したい ・何から手をつけたらいいかわからない |
キーワード例 | ・オウンドメディア 成功事例 ・SEO 記事作成の方法 | ・SEO対策 やり方 ・SEO対策 何から始める |
このように、ニーズによってマッチするキーワードはかなり異なります。ユーザのニーズを深掘りすると見えてくるキーワードもたくさんあります。
ユーザーが実際に使用する言葉を選ぶ
こちらが上位表示したいキーワードとユーザーが検索するキーワードは食い違う場合があります。
例えば、二重整形を検討しているユーザー向けに「埋没法」で上位表示したい、などがよくある話なのですが、実際に「埋没法」で検索するのはこの名称を知っている人であり、一般のユーザーの中では多くないことが想像できます。また、一重の方がいきなり「二重整形」で検索するのもそこまで多くはないはずです。
実際にユーザーが検索しそうなキーワードは「ふたえにする方法」や「目 大きくする方法」などが該当します。
音声検索のシェアも増えてきているので、以前と比べて話しことばのようなクエリも増えてきています。上記を踏まえて、ユーザーが検索しそうなキーワードを想像しながら言いかえてみましょう。
勝ち目がないキーワードは後回し
明らかに勝ち目がないと思われるキーワードはリストから一旦外して、ある程度記事が揃ってから執筆を検討しましょう。
前述したキーワードボリュームの話にも通ずるのですが、新規で記事作成して上位表示を狙うと、競合が既に作成した記事コンテンツに勝たなければなりません。しかし、自社のサイトが小さいうちは検索上位を占めるような強力な競合サイトに勝つのは非常に難しいです。
勝ち目がないキーワードは下記が考えられます。
- 検索ボリュームが大きい
- 検索結果の表示件数が多い
- トレンドのキーワード
- サイトのテーマとマッチしないキーワード
- 検索意図を満たせないキーワード(toBにおける比較系キーワードなど)
このように、検索ボリューム以外にも勝ち目がないパターンはあるので気をつけましょう。
キーワードが尽きた場合は潜在層に広げていく
キーワードを出し尽くしてしまって新しいキーワードが考えられない場合、より潜在層に近いキーワードを考えるとより広い層にアプローチできる可能性があります。もちろん、顕在層狙いのキーワードでない以上はCVには遠くなってしまうのですが、潜在層向けキーワードで上位表示できるとサイト全体の評価が改善され、顕在層向けのキーワードも上位表示できるかもしれません。
もちろん、CV狙いのコンテンツがしっかり揃っている前提の話なので、優先順位としては高くはありません。ある程度記事作成や対策が進んだ中期以降に取るべき戦略です。
ボリュームが全然なくても流入は取れる
セッションの確保やCVの獲得を目標とすると、どうしても検索ボリュームの大きいキーワードを選んでしまいがちですが、検索ボリュームが0~10のようなほとんど検索されないキーワードでも流入は取れます。
下記は検索ボリュームが0のキーワードのみを対策し続けて半年間で12,000クリックを獲得した事例です。
引用:https://twitter.com/abbysuegleason/status/1537479138268913666?s=46&t=Y3olYUU0e7RcS8tj_eAzbQ
これは海外事例になりますし、必ずしも同じ結果が出るわけではありませんが、検索ボリュームの小さいキーワードへの対策も無視できないことは覚えておきましょう。
参考URL:https://thegray.company/blog/zero-search-volume-keywords-research-implementation
キーワード選定の失敗事例と成功事例
最後に、弊社事例の中から成功した例と失敗した例を共有します。
成功例1:大量のサジェストワードを巻き込んで上位表示
複数キーワードで上位化してセッション、CV共に大量に獲得した美容クリニックの事例です。
検索ボリューム15,000程度のキーワードをメインとして、10,000文字弱のかなり作り込んだ記事コンテンツを効果した結果、公開から1年後には61キーワードで1位表示を獲得し(10位表示のキーワードだと245キーワード)、この1記事だけで月間20,000以上のセッションを確保できるようになりました。認知施策としてもかなり有効で、指名ワードでの流入も増え、記事経由のCVも月間で数十件発生しています。(守秘義務の都合上、具体的なキーワードやデータを明かせないのが残念です)
競合は「二重整形」などのCV狙いのキーワードで狙っていることが分析から見えてきたので、記事コンテンツではもう少しユーザーがカジュアルに検索できそうなキーワードを選んで記事を作成しました。既に競合が押さえている領域から若干ずらしてキーワードを考えたのが勝因だと思っています。
ある程度サイトの評価や権威性を確保した上でコンテンツの作り込みを行った結果なので、立ち上げ直後のメディアなどは同じ結果を出すのは難しいかもしれませんが、勝てる領域を探してキーワード選定を行えばしっかり成果につながります。
成功例2:ボリュームが小さくセッションは取れないがCVは取れる
こちらはいわゆるロングテールキーワードでの対策です。キーワードボリュームの項でもお伝えしましたが、検索ボリュームがそれほど大きくないキーワードは1つの記事では獲得できるセッションは少ないですが、CVRは非常に高いです。
下記は弊社のあるクライアントのデータです。
ビッグキーワード (検索ボリューム5,000以上) | ミドルキーワード (検索ボリューム1,000以上) | ロングテール(スモール)キーワード (検索ボリューム1,000以下) | |
CVR | 0.41% | 2.46% | 49.8% |
ロングテールキーワードについては50%に迫るCVRです。1キーワードで取れる数自体は少ないかもしれませんが上位表示できる、勝ち目があるロングテールキーワードをたくさん見つけられるとしっかりCV増加につながります。
サイト立ち上げ直後など、強力な競合にキーワードを被せて勝負しても勝てない場合が多いです。ロングテールキーワードから競合度の低い穴場を探していくのが成果への近道です。
失敗例1:検索ボリュームの大きいものから選んだが競合が強すぎた
成功例の逆パターンです。
キーワード選定の段階でなんとなく検索ボリュームの多いキーワードから選んで記事作成を行った結果、競合のページが強すぎて1ページ目のランクインを果たせず、成果につながらなかったパターンです。実は一番多い失敗パターンだと思っています。
コンテンツマーケティングが流行りだす前の時代は有効な手法でしたが、コンテンツにあふれている昨今ではどこかで必ず競合との勝負になります。キーワードはただ集めてくるわけではなく、しっかりと分析を行って勝てる領域で勝負し、成果につなげていきましょう。
失敗例2:流入が発生するキーワードを獲得できたがCVにつながらなかった
個人的に2番目に多く聞く失敗です。
順位や流入の確保にKPIを置いた結果、CVの獲得をおろそかにしてしまい、結果的に成果につながらなかったパターンです。サイトのテーマや商材にもよりますが、CV向けの記事(キーワード)と流入確保向けの記事で分けて認識しておく、サイト内での導線はどうするのか、記事コンテンツ以外のページでCV向けのさせるのかなど、サイト設計も絡む問題です。
そもそもCV向けの記事が必要かどうかから考えなければいけませんが、もし似たような問題に直面していたらユーザーがサイト内でどのように回遊してCVにたどり着くかを想像してみると足りないキーワードやコンテンツが見えてくるかもしれません。
SEO対策で成果を出すために正しいキーワード選定をしましょう
キーワード選定はSEO対策の基本ですが、非常に奥が深いです。正しいキーワード選定を行わないと成果から遠くなってしまい、対策の打ち切りを検討しなければならない事態も想定されます。
特に失敗例でお伝えした検索ボリュームの多い順から選ぶ、CVを意識しない選定、の2大失敗パターンが多く、逆に言えばこの失敗パターンにはまらないように戦略的に考えられたキーワード選定ができれば成果までかなり近くなるということです。
本記事で示した分析方法を習得して、ぜひ成果率の高い「お宝キーワード」を見つけてください。
また、キーワード選定は一度行って終わりではなく、競合の状況やアルゴリズムの変動などに合わせて練り直す機会も多いです。一度はキーワード選定を済ませて記事の制作中という方もこの機会にキーワードの見直しを行ってみてはいかがでしょうか。
デジタリフトでは、コンテンツSEO対策のコンサルティングから記事作成代行までのご支援をさせていただいております。今までBtoB企業~BtoC企業まで幅広くご支援をさせていただいた経験を活かして、「スピーディに」コンテンツSEOの成果を出すということにコミットさせていただいております。
その中でも、記事制作代行サービスに関しては、「低価格」で「高品質な記事」を「クライアント様の手間いらず」で作成させていただいており、多くのオウンドメディアで成果を出すことに成功しております。
もし、「外注しようか悩んでいる、、、」「実際にどんなことをしてくれるのか気になる、、、」という方は、下記のフォームから資料を無料でダウンロードしてみてください。実際の「記事執筆例」と「記事構成例」も一緒にお渡しさせていただいておりますので、弊社の記事品質の確認にお役立てください。
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