リスティング広告は少額から始められる?成果を出す3つの方法をあわせて解説!

社内でリスティング広告を出す方向性となった場合、はじめは少額の予算からスタートしたいと考える担当者も多いことでしょう。

実際にリスティング広告でどの程度の効果が得られるのかわからず、手探りの段階では、多額の予算を投じることに躊躇ってしまうのも無理はありません。

「リスティング広告を少額で始められるのか知りたい」「リスティング広告を少額でまわしても成果が出るのか知りたい」といった疑問を抱くのも、ごく自然なことです。

本記事では、リスティング広告を少額で始めるメリットやデメリット・成功させるコツについて詳しく解説していきます。

この記事を読むことで、リスティング広告を少額で始めるコツがわかるだけでなく、求めている基準以上のCV獲得にも期待できるでしょう。

この記事で分かること
  • リスティング広告を少額で始めるコツ
  • リスティング広告を少額で成果を出す方法
目次

リスティング広告は理論上1円から出稿できる

リスティング広告の主な出稿先である Google広告・Yahoo! 広告では、「最低出稿金額」が設定されていません。

そのため、リスティング広告は自社の都合や予算に合わせて金額を決められ、理論上は1円からでも広告出稿が可能です。

ただし、リスティング広告を1円で出稿しても理想の成果を得ることは難しく、広告費用が赤字となる可能性もあります。

リスティング広告はクリック課金型(CPC)を採用しているため、クリックされるたびに料金が発生し、キーワードのボリュームや競合性によって単価が異なります。

たとえば、リスティング広告の単価を500円で設定している場合、10回広告がクリックされると広告費は5,000円かかります。

理論上は1円から出稿できるリスティング広告ですが、予算が少なすぎると成果が伸びないといった状況に陥る可能性が高くなる点には注意しなければなりません。

リスティング広告を少額で始めるメリット

リスティング広告を少額で始めることには、運用していく上で多くのメリットがあります。

メリットについて理解しておくことは、リスティング広告を出稿する・しないの判断材料にもなるため、しっかりと確認しておきましょう。

リスティング広告を少額で始める主なメリットは、以下のとおりです。

リスティング広告を少額で
  • 市場やクリック単価の調査ができる
  • 赤字のリスクを抑えられる
  • 他の施策へ展開しやすい

それぞれのメリットを詳しく解説していきますので、リスティング広告を少額で始める際の参考にしてください。

1.市場やクリック単価の調査ができる

リスティング広告を少額から始めることで、費用を抑えながら市場ニーズ、商材のマッチ度合い、クリック単価などの調査が可能となります。

少額からでも比較的すぐに上位表示できるのか、自社の商材が市場の需要にマッチしているのか、競合他社がどれくらいの費用を投じているのかといったことが、肌感覚でわかるようになるでしょう。

その結果、予算の増減や出稿停止の判断などもできるようになるのです。

2.赤字のリスクを抑えられる

リスティング広告を少額で始めるメリットの1つは、赤字のリスクを抑えられることです。

広告運用を少額から始めることで予算のコントロールが叶い、広告の成果を確認しながら徐々に予算を増やせます。

また、少額から始めることで、広告運用が初めての場合でもリスティング広告の仕組みを理解し、社内リソースを貯めながら運用していくことも可能です。

たとえば、少額で始めたリスティング広告が予想以上の成果を上げた場合、さらに予算を投じることで、より多くのユーザーに対してアプローチができるでしょう。

一方で、広告運用の成果が予想以下の場合は、予算を割くことをストップすれば赤字を回避することも可能です。

最初から多額な予算を投じると失敗のリスクも大きくなるため、少額から始めることは赤字のリスクを抑えることにつながります。

3.他の施策へ展開しやすい

リスティング広告を少額から始めることで、ほかの施策へと展開がしやすくなります。

少額で始めることで、集めたデータをもとにしたアプローチが可能となり、データを活かした効果的な戦略を展開しやすくなるからです。

また、ユーザーが良い反応を示したキーワードをSEOに活用することもできます。

リスティング広告で反応のよかったキーワードは、その商品やサービスに関心を持っている人が検索するキーワードであるため、SEOでも精度の高いコンテンツの作成が可能です。

たとえば、リスティング広告で「インフルエンサー PR」というキーワードが反応がよかった場合、SEOにおいても「インフルエンサー PR」をキーワードに活用できます。

このように、リスティング広告で集めたデータをもとに、ほかの施策にも予算を割いて効果的な戦略を展開しやすくなります

リスティング広告を少額で始めるデメリット

リスティング広告を少額で始めるメリットがあれば、当然デメリットも存在します。

リスティング広告を少額で始める際のデメリットについてもしっかりと確認していきましょう。

リスティング広告を少額で始める主なデメリットは、以下のとおりです。

リスティング広告を少額で始めるメリット
  • 広告の表示機会が少なくなる可能性がある
  • データの蓄積に時間が必要
  • 短期間集中の運用には向かない

デメリットを理解しておくことで、運用成果が出ない場合の対応もスムーズできるようになるでしょう。

それぞれの項目について詳しく解説していきますので、ぜひ参考にしてください。

1.広告の表示機会が少なくなる可能性がある

リスティング広告を少額で始める場合、広告の表示機会が少なくなる可能性があることはデメリットの1つといえます。

少額予算の場合、入札単価を低く設定してしまうことで広告ランクが下がり、結果として表示機会が少なくなる、表示されないといった状況に陥るからです。

たとえば、ある企業が「ランディングページ」に関するリスティング広告を出稿し、入札単価を低く設定したとします。

仮に競合他社のほうが入札単価が高い場合、自社の広告ランクは下がってしまい、広告表示されない可能性があります。

リスティング広告を少額で始めると広告の表示機会が少なくなり、結果として十分なクリック数・CVを獲得するのが難しくなるでしょう。

リスティング広告を少額で始める場合は、入札単価の設定やターゲット設定をしっかりとし、効果的な戦略を立てることが重要です。

2.データの蓄積に時間が必要

リスティング広告を少額から始めることで、必要なデータの蓄積に時間がかかってしまいます。

リスティング広告を少額で運用する場合、広告が表示されてからのクリック件数も限られるため、データ収集のスピードが遅くなってしまうのです。

クリックやCVなどのデータが少ないために、広告のパフォーマンスを分析するのに必要なデータもなかなか蓄積されません。

そのため、リスティング広告を少額で始める場合は、データ蓄積に時間がかかることを覚悟した上で、運用期間を長く設定することが重要です。

たとえデータ蓄積に時間がかかっても、広告の品質やターゲティングの改善など、広告を運用しながらできることはたくさんあります。

リスティング広告を少額から始める場合は、短期間で結果を出そうとは考えず、長期的な視点で運用するようにしましょう。

3.短期間集中の運用には向かない

少額でのリスティング広告運用は、短期間集中で運用して成果を出す方法としては向いていません。

リスティング広告の成果を最大限引き出すためにはデータの蓄積が不可欠であり、少額の予算では短期間で十分なデータを集めることが難しいためです。

そのため、短期間で成果を出したい、緊急性が高いといった場合は、少額で運用するよりも高額予算を組んで一度に多くのデータを蓄積していくほうが効果的です。

たとえば、1日あたりの広告予算が制限されていることでクリック数やCV率も少なくなるため、成果を上げていくための十分なデータが得られません。

データが少ない場合、適切なキーワードを選択したりLPを最適化するなどの広告の効果が、限定的となります。

期間限定のキャンペーンや緊急性が高いプロモーションのような短期間集中の運用には少額では不向きのため、成功させるためには高額予算の確保が必要となるでしょう。

リスティング広告の少額出稿を止めるべき状況

リスティング広告の出稿を続けていくべきか判断するには、いくつかの要因を考慮する必要があります。

リスティング広告の出稿を止めておいたほうがよい状況について、具体的に見ていきましょう。

リスティング広告の少額出稿を止めるべき状況
  • 顕在KWのクリック単価が高い場合
  • 想定されるCPAが予算と合わない場合
  • 商材がリスティング広告と合わない場合

リスティング広告を運用している中で、同じような状況に陥る可能性も大いにあります。

その際に対処が遅れることがないよう、ぜひ理解を深めてください。

1.顕在KWのクリック単価が高い場合

顕在KW(キーワード)のクリック単価が高い場合は、リスティング広告の出稿を検討し直すべきです。

顕在KWに見合わない高いクリック単価は、広告運用の収益性を損ない、予算を迅速に消化してしまう可能性があるためです。

広告表示に必要なクリック単価が高い場合、予算が少なく入札単価が低すぎると、広告が上位表示される可能性が下がってしまいます。

ユーザーの行動に直結するKW
ユーザーの行動に直結しにくいKW
競合性高い低い
検索ボリューム少ない多い
売上多い少ない

ユーザーの行動に直結するようなキーワードは競合も多く単価も高くなるため、リスティング広告の成果を出すためにも十分な予算を確保しなければなりません。

顕在KWのクリック単価が高い場合、少額での出稿は成果に期待できないでしょう。

2.目標CPAが予算と合わない場合

目標とするCPA(顧客獲得単価)が予算を超える可能性がある場合は、リスティング広告の出稿を止めるべきか検討しましょう。

第一に、広告予算を決めるためには目標CPAと目標CV数を適切に決めておく必要があります。たとえば、目標CPAが5000円、目標CV数が1000件の場合、500万円の広告予算が必要な計算です。

そのため、広告予算が300万しか用意できない場合に目標CPA5000円、目標CV数1000件のような目標を設定すると、どう頑張っても目標が達成できない状況に陥る可能性があるでしょう。

リスティング広告を出稿する際には、感覚や願望で目標を決めたり、見切り発車で動いたりせずに、目標達成に必要な広告費が自社の予算範囲内なのか確認してから判断すべきです。

もし予算と目標CPAが合わない場合は、広告の出稿を停止することも検討しましょう。

3.商材がリスティング広告と合わない場合

商品やサービスがリスティング広告向きではない場合も、成果が出にくいことが想定されるため、出稿しないほうがよいでしょう。

リスティング広告の出稿が向いていない業界や商材としては、以下の要素が挙げられます。

  • 検索需要がない
  • 客単価や粗利率が低い
  • リピートが見込めない

上記の業界や商品・サービスを扱っている場合は、リスティング広告とは相性が悪い可能性が高いです。

たとえば、定規やホッチキスのように1度購入してしまえばほぼ買い替えることのない商品は、リスティング広告には不向きといえます。

一方で通信販売で購入できるプロテインやサプリは、単価も高くリピート購入も見込めるため、リスティング広告と相性がいいといえるでしょう。

まずは、自社の商品、サービスがリスティング広告に向いているのかを検討し、向いていない場合は出稿を止めるなどの対策を打つべきです。

リスティング広告運用で少額でも成果を出す3つの方法

リスティング広告を少額で成果を出していくためには、戦略を立てて広告出稿していく必要があります。

ここでは、少額でも成果を出すための方法を厳選して3つご紹介します。

リスティング広告を少額で成果を出す方法
  • 広告媒体をリスティング広告に絞る
  • CVが発生しにくいKWを除外する
  • 配信先を見込み度合いの高いターゲットに絞る

上記の項目を1つでも実践できれば、効率のよいリスティング広告運用が叶うでしょう。

具体例を用いて解説していますので、ぜひ参考にしてください。

1.広告媒体をリスティング広告に絞る

少額でも成果を出すためには、広告媒体をリスティング広告に絞るべきです。

複数の広告媒体に少額の予算を投じても、期待する成果を上げることは難しいものです。特定の広告媒体に絞ることで、その媒体に最適化された戦略が立てやすくなります。

Facbook広告やInstagram広告などに分散するよりも、予算すべてをリスティング広告に集中させるほうが、効果的な広告運用に期待できるでしょう。

リスティング広告のメリットは、最低出稿額が決められておらず、予算の範囲内で自由に設定でき、少額でも運用できることです。

少額の予算で一定以上の成果を出すためには、広告媒体をリスティング広告に絞り、限られた予算内で最大限の成果を出すことに注力するとよいでしょう。

2.CVが発生しにくいKWを除外する

少額で成果を出すためには、CVが発生しにくいKWを除外して不要なクリック数を減らす工夫も欠かせません。

除外KWを設定することで、効果の薄いキーワードに広告が表示されなくなり、予算を効果的に活用することが可能です。

また、CVが発生しにくいKWに広告予算を割くことは、コスト削減の面でも望ましくありません。

たとえば、オンライン教育のプラットフォームに広告出稿するとします。

その場合、高額な学習教材や専門性の高いコースのキーワードに広告予算を割り当てても、一般のユーザーがクリックする確率は低くなるでしょう。

本当に学びたいと考えているターゲットに絞って広告を表示することで、CV発生率の向上に期待できるようになるのです。

その結果、無駄なクリックを減らし、限られた予算の中で本質的な潜在顧客に集中してアプローチできます。

3.配信先を見込み度合いの高いターゲットに絞る

リスティング広告の配信先を、見込み度合いの高いターゲットに絞ることで、少額の予算でも成果を上げることに期待できるでしょう。

見込み度合いの高いターゲットに絞れば、限られた予算を最大限活用し、効果的なコンバージョンを進めることが可能です。

具体的な手法としては、以下のものが挙げられます。

  • KWのマッチタイプを絞る(部分一致・フレーズ一致・完全一致)
  • ロングテールキーワードで出稿する
  • ユーザーリストから訪問済みユーザーに絞って出稿する

配信対象をより具体的に絞っていくことで、検索ユーザーの意図にマッチした広告が表示されるようになります。

見込み度合いの高いターゲットに絞る戦略は、少額予算でもリスティング広告の成果を向上させる最も効果的な手法の1つです。

まとめ

リスティング広告は理論上1円からでも始められます。

ただし、少額で成果を出すためには戦略を立てて運用していくことが必要です。

とくに以下の3つは、効果を得るために重要なポイントといえます。

  • 広告媒体をリスティング広告に絞る
  • CVが発生しにくいKWを除外する
  • 配信先を見込み度合いの高いターゲットに絞る

また、リスティング広告を少額で始めるメリット・デメリットについても、しっかりと理解しておきましょう。その結果、出稿する・しないの判断がしやすくなります。

戦略を練りターゲットを絞って運用することで、求めている基準以上のCVが獲得できることもあります。

少額から始めることで、市場を把握し、赤字リスクを抑えることも可能です。

本記事を参考に、効果的かつ効率的なリスティング広告の運用を進めていきましょう。

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この記事を書いた人

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