Webサイト内のURLの記述方法は「絶対パス」「相対パス」の2種類あります。
「どちらを使えばよいの?」というお悩みの方も多いのではないでしょうか?
それぞれどのようなものなのか?
どういうときに使うのか?
など、知っておかないと知らない間にリンク切れしてしまい、ユーザーが見たいページにたどり着けないという状況になる可能性があります。
この記事では、SEO視点で「相対パス」「絶対パス」どちらをつかうのがよいかやそもそもの意味、表記方法、使い方などをわかりやすく解説します。
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相対パスの使用はリンク切れの問題でSEOに影響する場合がある
相対パスは設置ミスをするとリンク切れし、ユーザーが見たいページにたどりつくことができないことで、SEO上悪影響を及ぼす可能性があります。ただ、相対パス、絶対パスを使用しているからといって順位が上がる要因、下がる要因にはなりえません。
SEO上絶対パスの使用を推奨
Googleは「Search Console ヘルプ」にて、可能な限りリンク切れを起こしにくい絶対パスを使用することを推奨しています。
可能な場合は、相対リンクではなく絶対リンクを使用します(たとえば、サイト内の別のページにリンクするときに、mypage.html だけではなく https://www.example.com/mypage.html とします)。
https://support.google.com/webmasters/answer/35156?hl=ja
検索エンジンのクローラーはリンクを辿ってWebサイトを巡回しています。そのため、相対パスで記述したことで設置ミスがすると、リンク切れが発生します。
リンク切れが発生しているとクローラーがページを辿れないため、可能な限り設置ミスが起こりにくい絶対パスで記述しましょう。
また、相対パスで記述したことによって、リンク切れが発生している場合、ユーザーが内部リンクを辿ってページ遷移した際に、ほしい情報が得られないサイトと判断しサイトを離脱してしまう可能性があります。
検索エンジンのクローラー観点やユーザー観点から、リンク切れのリスクがある相対パスはなるべく使わないようにし、可能な限り絶対パスを使用しましょう。
「パス」とはファイルへのアクセス経路を指す
パスは英語で表記すると「path」で経路という意味です。Webサイトではファイルまでのアクセス経路を表すものです。
パスは現在見ているファイルなどからほかのファイルを指定して、実行や表示をさせたり、ファイルを移動先を指定したりする場合に使われます。
またパスは、「絶対パス」「相対パス」「ルート相対パス」といった3種類に分けられます。
▼絶対パス
ファイル名を階層構造の頂点から最後まで完全に表記する方法
<a href=”https://example.com/aaa/bbb.jpg/”>
▼相対パス
現在作業しているファイルから目的のファイルへの経路を示す表記方法
<a href=”/bbb.jpg/”>
▼ルート相対パス
ドメインを省略した表記方法
<a href=”/aaa/bbb.jpg/”>
それぞれ次で詳しく解説します。
絶対パスと相対パスの違い
絶対パスはファイルの位置をすべて記述する方法ですが、相対パスは現在地の階層を基準にして、ファイルを指定する記述方法です。
よく住所などに例えられることがあり、とあるマンションの一室にいて、同じマンションの違う部屋を指定する場合、「○○県××市△△ □-□-□ ○○マンション〇号室」といった指定をする方法が絶対パス、「 ○○マンション〇号室」という指定方法が相対パスになります。
「絶対パス」「相対パス」のそれぞれの特徴について解説します。
絶対パスは「https://」から書き始める
絶対パスは前述したように、ファイルの位置を最初から最後まで記載します。
「http://」「https://」などから書き始める記述方法です。
例:<a href=”https://digitalift.co.jp/contents/seo/301redirect/” >
絶対パスは、「http:// ドメイン名」(= 階層構造の頂点)、「フォルダ名」、「ファイル名」という構成です。
例を見ると階層構造の一番上から、その下のファイルを「/」で区切り、目的のファイルまですべて指定します。
絶対パスのメリット・デメリット
絶対パスの主なメリット・デメリットは下記になります。
メリット:
- URLを全て記述するため、ファイルの階層などの位置が変わらなければ、リンク切れのミスが起こりにくい
- サーバー内のファイルの位置を構造的に把握しやすい
- 異なるドメインに対して、ファイルを指定できる
デメリット:
- パスが長くなるため、相対パスで記述するよりもページの読み込みに時間がかかる
- ドメインやサーバーが変わった時に修正作業が大変
- オフライン環境では動作しない
絶対パスでは、パスをすべて記述するため、リンク設定ミスやリンク切れが起こりにくく、サーバー内のファイルの位置を構造的に把握しやすいです。
また、ページ内で外部サイトへのリンクを設置する際には、絶対パスで記述する必要があります。
一方で、絶対パスはすべてパスを記述しなければならないため記述が長くなり、相対パスと比べてページの読み込みに時間がかかります。ただし、影響度合いは少なく、絶対パスで記述されたパスが膨大にある場合は多少の影響があります。
サーバーが変わった際には、記述をすべて変更する必要があるといったデメリットもあります。
また、サーバーにアップされたデータが絶対パスで指定されている場合、オフライン環境からのアクセスができないといったデメリットもあります。
相対パスは現在地から目的地までの経路を示す
相対パスは現在いる階層を基準に、指定しているファイルがどこにあるかを記述する方法です。
同じ階層であれば、「./」といった記号を使い、この記述は省略できます。
例:https://example.com/aaa/bbb.thmlにいる際、https://example.com/aaa/ccc.jpgを指定する
<img src=”./ccc.jpg”> または <img src=”ccc.jpg”>
現在の階層よりも1つ上の階層への移動する場合、「../」という記号を使います。
例:https://example.com/aaa/bbb/ddd.thmlにいる際、https://example.com/aaa/eee.jpgを指定する
<img src=”../eee.jpg”>
また指定するフォルダが2つ上であれば「../../」となります。
例:https://example.com/aaa/bbb/ccc/ddd.thmlにいる際、https://example.com/aaa/eee.jpgを指定する
<img src=”../../eee.jpg”>
相対パスのメリット・デメリット
相対パスには下記のようなメリットとデメリットがあります。
メリット:
- コードを短縮して記載できるため、記述が楽
- ドメインが変更になっても、フォルダ構造が同じであれば、機能する
- オフラインのローカル環境でも動作するため、ローカルに構築したテスト環境でサイトの挙動を確認できる
デメリット:
- 外部リンクは相対パスで記述できない
- フォルダの階層構造が変わると機能しない
- ファイル同士の位置関係が把握しにくいため、複数人が作業にかかわる場合にリンク設置ミスのリスクがある
相対パスは短いコードで記述できたり、ドメインが変わっても機能するといったメリットがあります。また、オフラインのローカル環境でも動作するなどのメリットもあります。
一方で、異なるドメインへのリンクは相対パスで記述ができません。また、フォルダの階層構造が変更になった場合、リンク切れしユーザーとGoogleがリンクを辿れなくなります。これ以外にも、作業者以外のほかの作業者がパスを見ただけで階層構造を把握しにくいなどのデメリットもあります。
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ルートフォルダからファイルまでの経路を示す「ルート相対パス」もある
前述した通り、相対パスは現在地からファイルへの経路を示す記述方法ですが、ルートフォルダからファイルまでの経路を示す「ルート相対パス」といった記述方法もあります。
簡単にいうと、ドメインを省略した記述方法がルート相対パスになります。
例:https://example.com/aaa/bbb.thmlにいる際、https://example.com/aaa/ccc.jpgを指定する
<img src=”/aaa/ccc.jpg”>
ドメインの変更の可能性がある場合や大規模サイトなどのサイト構造が複雑な場合に使われることが多いです。
ルートパスはどの階層からパスを指定しても同じパスが使えることがメリットです。一方で外部サイトを指定するときや、ローカル環境で作業する場合は使用できない為、注意が必要です。
相対パスは現在いる位置が違えば記述方法が変わりますが、ルート相対パスを使えば記述が変わらない為、パスをさまざまなページにコピペで使用する際に有効です。
まとめ
本記事では絶対パスと相対パスのメリットやデメリットについて解説しました。
Webサイトを運営するうえで、絶対パスと相対パスのどちらを使うべきか迷ってしまうと思います。それぞれの特徴を理解して、適切に使うことが重要ですが、Googleは絶対パスを推奨しているため、できれば絶対パスを使用することをおすすめします。
ただ、テスト環境などでは絶対パスは使用できないため、テスト環境から本番環境に移行する場合、1つ1つパスを修正する必要があり手間がかかってしまうため、状況に分けて使い分けをしましょう。
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