【初心者でも簡単】リスティング広告とは?仕組みから運用方法まで解説

リスティング広告とは、GoogleやYahoo!のような検索エンジンでユーザーが検索したキーワードを元にターゲティングを行い掲載されるテキスト型の広告です。
「検索連動型広告」と呼ばれることもありますが、ユーザーの検索語句に連動して掲載されることが由来となってます。
この記事では、リスティング広告のメリットやデメリット、相性のよいジャンル、仕組みから運用方法、成果を出していくうえで抑えたいポイントなど解説します。

また、「リスティング広告のでより成果を出していきたいという方」は、下記も合わせてご覧ください。よくある設定ミス9つの事例からリスティング広告の改善に取り組むポイントを解説しております。

目次

リスティング広告の目的と特徴

まずは、リスティング広告の目的と特徴を説明します。
目的の理解をすることで自社のマーケティング課題や目的にあっているかを確認しましょう。

リスティング広告の目的

リスティング広告の最大の目的は、自社の商品やサービスへの関心度が高いユーザーを自社のWebサイトやランディングページ(LP)へ集客をすることです。

ブランディングというよりは、獲得の効率化を目指す施策になるため、短期的に集客を増やしながらも獲得単価(CPA)を安く抑えていきたい方に向いています。

リスティング広告の特徴

大きな特徴として配信設定から運用開始まで1日~3日で反映されるため成果を出すのに即効性があることや、検索エンジンでどのようなキーワードを検索したユーザーに配信するかを選択できるため、購買意欲の高いユーザーを選定することができます。

サービスを認知している層や、自社サービス領域について検索しているユーザーにアプローチができるため、流入(セッション)や購入(コンバージョン)などの効果測定から改善までを短期的に回せます。

リスティング広告のメリット4つ

ここまでリスティング広告の特徴を解説しました。
ここからはリスティング広告のメリットを4つ紹介します。

1、内容や配信開始と停止をリアルタイムで変更できる
2、比較的低予算から開始できる
3、検索結果の最上部に表示ができる
4、顕在層にターゲティングをしやすい

1.内容や配信開始と停止をリアルタイムで変更できる

リスティング広告はリアルタイムで配信開始や停止が可能で、また配信する広告の内容も追加、変更が可能です。そのため、予算をかければすぐに施策の効果が現れます。

管理画面で入力すればすぐに反映されるのでスピード感をもって運用できます。そのため細かなPDCAを回すことができ、効果改善が行いやすいのもメリットです。

2.比較的低予算から開始できる

リスティング広告は広告主が予算を設定できるため、自社の予算に合わせて低予算でも配信可能です。
また、予算の上限を決めることができるため、予算がオーバーしてしまうことを避けることができます。
配信予算などもリアルタイムで変更可能です。

したがって、急な施策の変更ができ、災害などによる環境の変化、繁忙期や閑散期、マスメディアなどの影響で急遽予算配分を変更しなくてはいけない場合にも対応できます。

3.検索結果の最上部に表示ができる

検索結果画面の最上部に掲載することができるのも検索連動型広告の魅力の1つです。
最上部に掲載することで、SEOで検索上位表示をした場合と比べて多くのターゲットユーザーの目に触れることができます。

また、自社のSEO対策でマークできていない検索キーワードに配信することでこれまでアプローチできていなかった層にリーチしたり、SEO対策で獲得できている検索キーワードに追加して、さらに広告を掲載することでサイト誘導の取りこぼしを減らす効果が期待できます。

4.購買意欲の高いユーザーをターゲティングしやすい

インターネット広告は全般的に、広告枠を抑える仕組みが多いです。しかし、リスティング広告は、検索キーワードを選定して配信することができるため、サービスの購買意欲が高いユーザーをターゲティングすることができます。

例えば「リスティング広告 運用代行」などのキーワードで検索しているユーザーはリスティング広告の運用代行を探しているユーザーの検索キーワードになるため、関心のあるユーザーへの認知を高めることで問い合わせにつながる可能性があります。

キーワードも複数セットできるため、より自社サービスへの関心が高い顕在層に絞った配信が実現できます。

リスティング広告のメリットについてさらに詳しく知りたい方は、下記の記事をご覧ください。
リスティング広告のメリット12個とデメリット8個から最大化する方法まで解説!

リスティング広告のデメリット3つ

リスティング広告もメリットばかりではなく、デメリットも存在します。
デメリットもしっかり把握したうえで運用を行いましょう。

1.文字ベースなので画像や動画で訴求しにくい

バナー広告や動画広告に比べて、リスティング広告はテキストのみの広告になります。
最近は画像表示オプションなどもありますが、基本的には文字ベースでの訴求がメインとなります。
そのために、世界観や魅力訴求を動画や画像で訴求していきたい企業にとっては少し物足りなさがあります。

2.ジャンルによっては競合との競争が激しい

検索キーワードによっては、リスティング広告に投資する競合が多い傾向があります。
特に顕在層向けキーワードや人材エージェントの会員登録など検索媒体にターゲットユーザーが多いジャンルなどは競合性が高くなります。

キーワード単位の入札によってクリック単価(CPC)が決まるため、競合性の高いキーワードに出稿する場合は顧客獲得単価(CPA)が上がってしまう傾向があります。

競合が多いサービスの場合、SEO施策との併用も視野に入れて投資対効果の最適化を視野に入れることをお勧めします。

3.継続的にコストがかかる

リスティング広告を掲載し続けるためには、投資をし続けなければいけません。
投資をやめると掲載も停止してしまうため継続的にコストがかかることもデメリットの1つです。

したがって、予算をうまく配分するために、ターゲットを絞り込み、最適な検索キーワードの設定や除外キーワードの設定を行い無駄なクリックをなくしたり、訴求文の改善を繰り返すことで適切なユーザーの流入と問い合わせ・購入を作れるよう改善を繰り返しましょう。

また、「リスティング広告のでより成果を出していきたいという方」は、下記も合わせてご覧ください。よくある設定ミス9つの事例からリスティング広告の改善に取り組むポイントを解説しております。

リスティング広告と相性の良いジャンルの特徴

ここまではリスティング広告のメリットやデメリットについて解説しました。
ここでは、どんなジャンルが相性がいいのかを解説しますので参考にしてください。

1、検索ニーズが多いジャンル
2、LTVが高く利益率が高い商材
3、商品の特徴が分かりやすく差別化できている商材

検索ニーズが多いジャンル

リスティング広告と相性がいいジャンルの特徴として、検索ニーズが多いかということが最も重要になります。
検索キーワードでターゲティングするため、Web上の検索が多いとリーチできるターゲットが多くなります。
また、おせちやお中元、クリスマスプレゼントなどの1次的にニーズが高まるものなども相性がいいです。

売上やリピート率、利益率が高い商材

高単価商材の不動産などは1件案件が決まれば大きな数百万数千万円の売上につながり、広告費用の投資回収ができるため相性が良くなります。

また、保険やSaasなどサブスクリプション形式の商材、健康食品や化粧品などの定期的に購入しリピート率の高い商材に関しては、月額の単価が高くなくても継続して金額を作れるため相性が良くなります。
サービスの1件当たりのコンバージョンがどれくらい投資回収性があるかも含めて検討するといいです。

知名度が高い、特徴が差別化できている商材

サービスの知名度が高いサービスになれば自ずと指名検索(サービス名や社名での検索)の数が多くなります。
その場合「指名キーワード」で広告配信をすると顕在層のユーザーにアプローチができます。
また、市場に求められているサービスで機能と価格などのUSPが明確に差別化できている場合は、キーワードが明確になるため有効です。

例えば「スマートウォッチ 安い」などのキーワードは価格の安いスマートウォッチであれば興味を引くでしょう。
「スマートウォッチ 健康管理」とした場合は、健康管理機能が充実しているスマートウォッチであれば興味を引きます。

このように、サービスの特徴があり差別化できるかを考えてみましょう。

自社の商品がリスティング広告と相性が良いとわかったら、下記の記事からどの広告に出すべきかを確認していきましょう。
リスティング広告の種類とそれぞれの違いについて解説!

リスティング広告と相性の良くないジャンルの特徴

ここまでリスティング広告と相性が良いジャンルについて解説しました。
では、リスティング広告と相性が良くないジャンルの特徴は何なのかをこちらで解説します。

1、検索ニーズが少ないジャンル
2、売上やリピート率、利益率が低い案件
3、知名度が低い、商品が差別化しにくい商材

検索ニーズが少ないジャンル

検索ニーズが少ないジャンルに関しては、そもそも検索するユーザーがいないのでクリックされません。

そうなると顕在層向けのキーワードを狙うことができないので広告効果が下がってしまいます。例えば「宇宙飛行士 求人」と調べても、世の中に宇宙飛行士が多くいないので検索されないでしょう。

極端な例を上げていますが、このように自社サービスは世の中の検索ニーズにマッチしているかを考えるといいでしょう。

売上やリピート率、利益率が低い商材

購入単価が低く、単発での購入が多い商品は広告の投資回収が難しく相性が良くありません。

極端な例ですが駄菓子などは単価も低く、継続的に購入するユーザーもあまりいません。そのような商材は投資回収性が低く相性が良くないです。

知名度が低い、類似商品が多く差別化しにくい商材

知名度が低い商品は、指名検索が少なくなるため顕在層に向けた広告配信が難しくなります。
また、どこでも購入することができるような商品(書籍やCD、どこにでもある飲料品など)などは広告では売れにくいです。

また、「リスティング広告のでより成果を出していきたいという方」は、下記も合わせてご覧ください。よくある設定ミス9つの事例からリスティング広告の改善に取り組むポイントを解説しております。

リスティング広告の掲載場所と表示内容

ここまでの章では、目的やメリット、デメリット、相性などを説明したので、ある程度は自社の商品でリスティング広告を実施するべきだと分かって頂けたと思います。
ここからは実際に運用していくうえで押さえておくべきポイントを解説します。

リスティング広告の掲載場所

まずはリスティング広告がどのように掲載され表示されるのか解説します。
リスティング広告はGoogleやYahoo!などの検索エンジンで画面最上部に掲載することができます。

【スポンサー】と表記があるものがリスティング広告です。SEO(自然検索)はリスティング広告の下に表示されます。

リスティング広告の掲載フォーマット(入稿規定)

リスティング広告(検索連動型広告)の場合、広告のフォーマットはテキストが主体になります。
メインの構成は「表示URL」「広告見出し」「説明文」でできております。

説明文の下にテキストやリンクを追加で表示し、広告見出しや説明文だけではカバーしきれない情報を訴求できる機能が「広告表示オプション」です。

表示URLの配下に表示される文言のことをパスといい、アルファベットでも日本語でも設定することができます。
各項目に文字数制限や最大表示個数がありますので、下記の表を参考にしてください。

項目制限最大表示個数
表示URL自動生成自動生成
広告見出し半角30文字最大3つまで
説明文半角90文字最大2つまで
パス(ディレクトリ)15文字最大2つまで
※半角は1文字、全角は2文字分カウントされる。

リスティング広告の費用

次にリスティング広告を運用する際の費用の考え方や掲載順位が決まる仕組みを解説します。

クリック課金制

リスティング広告は、クリック課金制という料金体系になっております。
検索結果画面に表示されただけでは料金が発生せず、ユーザーが広告をクリックした場合にのみ料金が発生する仕組みです。
1クリックの料金はキーワードごとに決まっており、クリック単価やCPC(Click Per Cost)と呼ばれています。

入札によるオークション制

クリック単価は入札によるオークション制で決まっております。
広告主は、出稿したいキーワードとそのキーワードならいくらまで払うかを決め、入札を行います。

同様のキーワードで入札した企業によりオークションが実施されます。その結果、広告を表示するかしないか、いくらで表示するかが決定します。

リスティング広告の費用について詳しく知りたい方は、下記の記事をご覧ください。
【2022年最新版】リスティング広告の費用相場はどのくらい?予算の決め方まで解説!

リスティング広告の掲載順位が決まる仕組み

リスティング広告は枠が複数設けられており、自社の掲載順位をどこに表示させるかも重要なポイントになります。
当然、1ページ目の上位に来ることでユーザーの目につきやすく効果を高めることができます。

広告ランク

掲載順位を決定するロジックとして広告ランクを上げていくことが重要になります。
広告ランクは先ほど説明した「入札価格」と「品質スコア(Yahoo!は品質インデックス)」「広告表示オプションなどの効果」の3要素で決まります。

イメージとしては、

広告ランク=入札単価×品質スコア+広告表示オプションのなど効果

といった形です。

厳密には、さらに細かい要素がありますのでこちらの記事を参考にしてください。

https://digitalidentity.co.jp/blog/ad/qualityscore.html

品質スコア(品質インデックス)

品質スコア(品質インデックス)は、広告の内容を10段階で評価している指標です。
広告やランディングページと検索意図の関連性が高いほど品質スコアが高くなります。
具体的には、下記をポイントとしてスコアリングされてます。

1、広告内容とキーワードの関連度
2、クリック率(CTR)
3、ランディングページの質(関連度、透明性、操作性、信頼性など)

広告表示オプションなどの効果

広告表示オプションは、広告文の下にテキストリンクや住所、電話番号などを表示できるオプションでユーザーによって異なる興味やニーズに答えることができます。

検索ユーザーにとって、適切な情報を配置することで訴求内容を増やしクリックやコンバージョンを促進することができます。
可能な限り広告表示オプションを設定することで広告ランクの向上を見込むことができます。

その他にも、「広告ランクの下限値」「オークションの競合性」「検索に至ったユーザーの背景やステータス」が影響するといわれています。

広告配信までの流れ

ここまででリスティングの目的や仕組み、費用について説明しました。
ここからは実際にリスティング広告の運用を始めるにあたって、どのようなステップで進めればいいかを説明します。

1、アカウントを開設する
2、アカウントの構成を設計する
3、入稿
4、審査
5、掲載開始

特にアカウントの設計に関しては、適切に設定することが重要になります。
特に、構成がシンプルでないと広告アルゴリズムによる配信最適化の恩恵を受けられなくなりますので、注意しましょう。

また、配信するのがゴールではなく、運用しながら細かくデータを分析し改善を繰り返すことが何より重要になります。

リスティング広告のアカウント開設から運用方法までを詳しく知りたい方は、下記の記事をご覧ください。
【初心者向け】リスティング広告のやり方と始め方を解説!運用のコツも紹介!

リスティング広告を成功に導く5つのポイント

運用を開始したものの、成果につながらないケースも多いのではないでしょうか?
ここではリスティング広告の運用を成功に近づけるためのポイントを解説していきます。

施策のKGI・KPIを明確にする

まず、全ての施策に言えることではありますがKGIやKPIを明確にすることが大事です。

KGIは「売上額」に置かれるケースが多いです。
売上を上げるためには「どのようなターゲットやマーケットに対して自社サービスのどのような魅力を訴求していくことで売上をどれくらい作っていくのか」を明確にしてKPIに落とし込んでいくことが重要です。

KPIをクリック数やCV数、CPAに置くケースは多いですが、成果を振り返る際は数字の裏側にあるターゲットのインサイトや、当初伝えたかった魅力が本当に正しいのか、正しく伝わったのかを考えましょう。

自社サービスの魅力と競合、カスタマーを分析する

上記でも軽く触れましたが、KPIに対して数値がどれほど出ているかを考える際に、非常に重要になるのが、自社サービスの魅力(USP)と競合、カスタマーの分析になります。

自社サービスの魅力は何か。
競合はどれほどいて、サービス内容の特徴や広告文、ランディングページの内容でどのような訴求をしているのか。
そこに対して自社のサービス内容や広告文、ランディングページの内容は差別化できているか。
カスタマーは何を求めて商品を購入するのか。更に抱えている悩みはないか。などの視点で考えてみましょう。

また、競合のオファー(値引きやキャンペーンなど)もマークしておきましょう。
競合のオファーが魅力的だった場合に、競合にユーザーをとられてしまう可能性があります。
CVRが下がっている場合やもっと向上していきたい時には、この観点に立ち返りましょう。

キーワード選定の改善を繰り返す

訴求軸やターゲットが決まった際に、重要になるのはキーワードです。
商材やサービスとキーワードの関連性や親和性が高いキーワードを獲得することで効果が大幅に向上できます。
とは言え、どのキーワードが勝てるかは運用してみないと分からないため、運用を始めてから細かく改善を繰り返して効率を上げていく必要があります。

キーワード選定では、注力キーワード以外にもロングテールキーワードを狙っていくこと、除外キーワードを定めることがポイントになります。

ロングテールキーワードとは、複数のキーワードを組み合わせた検索ボリュームの少ないキーワードのことです。
ロングテールキーワードは、検索ボリュームは少なくなるものの、ユーザーのニーズがより明確になるという特徴があるため、流入が少なくてもCVRが向上する可能性があります。

リスティング広告はクリック課金制なので無駄なクリックを減らしてCPAを改善するためにキーワードの最適化はかなり重要になります。

掲載順位を上位にあげる工夫を行う

リスティング広告の掲載順位が決まる仕組みでも説明したように、掲載順位は入札価格と品質スコア(品質インデックス)が大きな要因で順位が決定されます。

ということは品質スコア(品質インデックス)を向上させることで、入札単価を抑えながら上位に掲載できるということになります。
品質スコアを上げていく取り組みを行うことでクリック単価が下がり、CPAの改善につながるでしょう。

広告文の改善を行う

広告文はユーザーのクリック率を上げていくためにも重要ですし、ターゲット外のユーザーのクリックを回避するうえでも重要になります。
的確なターゲット設定を行いターゲットが必要としている情報を広告文に盛り込んでいくことで、自分に関連しているかを判断してもらう役割ができるからです。
広告文の改善を行う際は、CTRだけでなくCVRにどれほど影響されているかも含めて分析しましょう。

リスティング広告を運用する際の注意点

リスティング広告の運用を行う際に注意する点や、やってしまうと効果が下がってしまうポイントがあります。
下記の内容を読み、十分注意して運用しましょう。

入稿規定を確認し満たすこと

リスティング広告の審査規定を満たさないと、広告掲載が予定通り行われない場合があります。
Google、Yahoo!ともに審査規定をよく読んでから運用を開始しましょう。

Google広告の入稿規定

https://support.google.com/google-ads/answer/1704389?hl=ja

Yahoo!広告の入稿規定

https://ads-help.yahoo.co.jp/yahooads/guideline/articledetail?lan=ja&aid=1493&o=

上限予算の設定

リスティング広告は、アカウント単位とキャンペーン単位で1日の上限予算の設定ができます。
設定しておくと、可能な限り設定金額内に収まるように配信することができます。

上限予算の設定を低くしてしまうと、入札したキーワードで広告の配信が停止してしまうことになりますので、機会損失につながります。
逆に上限予算を多く設定してしまうと、マーケティング予算を使い切ってしまい、今後の施策が運用できなくなってしまいます。

どちらかというと、売上の最大化をKGIにしている以上、上限予算が少ないために配信されないといった事態を割けるように上限予算をできる限り多めに設定することをお勧めします。
上限予算の配分を適切にすることは非常に重要なので、定期的にモニタリングしましょう。

他社の商標には気を付ける

禁止されているわけではないので業界の慣習のようなものではありますが、他社の商標をキーワードに入れていると対象企業からクレームが入る可能性があります。
また、他社の商標キーワードは、ユーザーの目的が明確でそのサービスや企業に興味を持っているユーザーなので基本的に効果が良くないというのが弊社の見解です。

他社の商標はキーワードから外すことをお勧めします。

また、「リスティング広告のでより成果を出していきたいという方」は、下記も合わせてご覧ください。よくある設定ミス9つの事例からリスティング広告の改善に取り組むポイントを解説しております。

リスティング広告と他のWeb広告の違い

Web広告にはリスティング広告以外の商品もありますが、それぞれの違いを解説していきます。

SNS広告とリスティング広告の違い

SNS広告とは、SNSのタイムラインやニュースフィードなどに出稿するWeb広告です。リスティング広告との主な違いは以下のとおりです。

リスティング広告 SNS広告

項目リスティング広告SNS広告
掲載場所検索結果画面内SNSのアプリ内
掲載内容テキスト、画像テキスト、画像、動画など
ターゲットの階層顕在層準潜在層
課金方式クリック課金・クリック課金
・インプレッション課金
・動画視聴課金
・アプリインストール課金
・エンゲージメント課金

SNS広告は、SNS内での検索内容に応じて表示される広告やタイムライン上に掲載される画像や動画の広告など、幅広いフォーマットがあります。
またSNS広告は、ユーザー情報を利用したターゲティングができるため、ニーズはマッチしているものの購入検討に至っていない準潜在層に訴求しやすいことが特徴です。

ただし、SNS広告はSNSの特徴に応じてユーザー層に偏りがあるため、自社サービスとの相性を考えて運用する必要があります。
SNSは商品の認知を目的にしつつ、検索エンジンで詳細を調べるユーザーをリスティング広告で取りこぼしを防ぐなど、併用することでより効果的に活用できます。

ディスプレイ広告とリスティング広告の違い

ディスプレイ広告は、広告ネットワーク上にあるアプリやWebサイトの広告枠に出稿できる広告です。
リスティング広告と異なり、画像や動画などを用いてクリエイティブ訴求できる特徴があります。

リスティング広告との主な違いは以下のとおりです。

項目リスティング広告ディスプレイ広告
掲載場所検索結果画面Webサイトやアプリの広告枠
掲載内容テキストテキスト、画像、動画など
ターゲットの階層顕在層潜在層
課金方式クリック課金・クリック課金
・インプレッション課金
・コンバージョン課金
※条件は媒体によって異なります。

リスティング広告は顕在層をピンポイントで狙いたい場合に向き、ディスプレイ広告は潜在層も含めて広く多くの人に認知したい場合に向きます。
自社の目的に応じて使い分けたり、併用することをおすすめします。

リスティング広告とSEO(自然検索)の違い

リスティング広告とよく比較される施策にSEO(自然検索)があります。
SEO(自然検索)との違いを解説していきます。

SEO(自然検索)とは

SEO(自然検索)とは、検索エンジンにおいて、サイト全体を最適化していったり、ユーザーの検索意図に答える良質なコンテンツを作成することにより検索結果の上位に自社のサイトを上位表示する施策のことです。

Webサイトの検索結果画面の広告枠以外の箇所に表示され、ユーザーにわかるようにリスティング広告には「広告」と表記がされます。

基本的にリスティング広告は、検索結果の最上位箇所か最下位に表示され、その中間にSEOで評価されたページが配置されます。

リスティング広告とSEO(自然検索)の違い

リスティング広告とSEO(自然検索)は同じ検索媒体の施策でありながらも、特徴や目的、施策の効果が異なります。
下記に比較表を作成しているので参考にしてください。

項目リスティング広告SEO(自然検索)
検索結果表示の即効性
開始すればすぐに表示される

キーワード次第で時間がかかる
検索結果表示の確実性
予算を投じればほぼ確実に表示される

場合によって表示されないことがある
検索結果表示の継続性×
予算を止めると表示されなくなる

一度表示されると継続的に表示される
施策の柔軟性
対策キーワードを柔軟に変更できる
×
対策キーワードはアルゴリズム次第
ランディングページの柔軟性
ランディングページは各自設定できる

ランディングページはアルゴリズム次第になる
ブランディング×
ブランディングには適していない

ブランディングを行うこともできる
運用のコスト×
配信中は運用を続ける必要がある

上位表示されれば運用の手間がかからない
費用対効果
ある程度一定

中長期的に高められる

SEOとリスティング広告を掛け合わせるシナジー効果

結論、検索媒体と相性の良い商材の場合は、SEOとリスティング広告を同時に運用することをお勧めします。
下記にポイントをまとめているので参考にしてください。

1、キーワード選定の最適化ができる

リスティング広告は短期的にPDCAを回すことができるため、どのようなキーワードが効果がいいか、コンバージョンを獲得できるかが分析できます。

リスティング広告で効果の良いキーワードを注力キーワードとして、SEOの戦略を組むなど戦略面で相互関係があります。

2、異なるターゲットにアプローチできる

ユーザーによっては、「広告」の表記を避ける傾向があります。
そのようなユーザーを獲得するためにはSEOに取り組む必要があります。
また、潜在層などの見込み客はSEOでマークする方が効率的です。

逆に、顕在層向けのキーワードはリスティング広告のほうが獲得しやすいので、それぞれ獲得していくことでユーザーの獲得を最大化できます。

リスティング広告とSEOを最適配置することで異なるユーザーを獲得し、成果を最大化できると考えられます。

3、環境変化によるリスク対策ができる

リスティング広告は、ライバル企業の入札が増えたり、予算を上げられてしまうとクリック単価が高騰することがあります。
そうすると、これまで獲得してきた予算を大幅に増やす必要が出て、マーケティング予算を圧迫してしまいます。

逆に、SEOにおいてはGoogleのアルゴリズム変動で順位が急激に下がってしまうことがあり、これまで獲得できていたアクセスやコンバージョンが獲得できなくなってしまい売上が立たなくなります。
このようなリスクを回避するうえでも、リスティング広告とSEOを併用することをおすすめします。

リスティング広告を代理店に依頼する時の選定ポイント

ここまでリスティング広告の概要から運用、運用のポイントまで解説しましたが、自社で運用してみたもののなかなか上手くいかない、最初は自信がないからプロにサポートしてほしい、運用の工数が避けられないなど、様々な悩みがあると思います。

その場合は、代理店に依頼するのも解決策になるでしょう。
この章では、代理店にお願いする際の選定ポイントを解説します

運用代行費用を確認する

多くの代理店の広告運用費用は、5万円か広告運用額の20%をマージンとする場合が多いです。一定の金額以上(100万円以上など)になると、固定費5万円から広告運用額の20%に切り替わるケースが多いです。

稀に10%や15%としているケースもありますが非常に少なく、運用代行のマージンが少ない代理店は広告費の最低金額が設けられていたり、別の費用(制作やシステム利用料、初期費用など)が必要な場合がありますので注意しましょう。

またこちらも稀ですが、どのくらいの広告費用だとしても固定費で運用代行し、金額感により区分けがされているケースもあります。
広告代理店によって運用プランの設計が変わりますので、依頼する前に必ず確認しましょう。

運用額によってどこの代理店にお願いしたほうが費用を下げられるかなど変わりますので、予算を鑑みて選定するのもおすすめです。

広告運用の運用実績

代理店を選ぶ際に、運用実績を確認するのも必要です。
主に、関わった案件の成果実績やどの業界を運用した実績があるかなど確認しましょう。
どれほど運用力があるか、業界理解をどれくらいしているか、実績ベースで確認することもおすすめします。

認定代理店に選ばれているか

すぐに運用開始したい、すぐに今の代理店を変更したいなど急を要する時に、たくさんの代理店に問い合わせて情報を集めるには時間も工数もかかってしまいます。
そうなった場合に、事前に優良代理店を見つける指標として「認定代理店」に選ばれているかを確認するといいでしょう。

もちろん、認定代理店でなくても運用はできますが、GoogleやYahoo!などの各プラットフォームが基準を設けて認定代理店を選定しており、実績基準(運用額、利益額、支援先の成長率や維持率、サービスの充実度など)をクリアして選ばれた企業しか持っていない資格になるため信頼性が高いといえます。

また、媒体によっては認定代理店限定でベータ版の新機能などを開放する場合があります。
そのような機能を先んじて使用できる可能性があるのもメリットの一つです。

悩んだときは認定代理店に問い合わせしてみることをおすすめします。

リスティング広告を始めてみよう

この記事を読み切った方であれば、リスティング広告についてかなり理解できてきたのではないでしょうか。
リスティング広告は多くのWeb広告の中でも非常に効率が良く、効果的な広告手法です。

特にすぐに成果を出したい、多くのユーザーにアプローチしていきたい方などに非常におすすめの施策です。
小額からでも開始でき、細かいPDCAを回すことができるため初心者でも手軽に始められます。
相性が悪いケースでなければ是非とも検討してみましょう。

さらに詳しいマーケティングノウハウはデジタリフトのnoteで

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よりプロフェッショナル向けの情報を入手したい方は是非とも参考にしてください。

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この記事を書いた人

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