リスティング広告を運用するにあたり、「RLSAって名前は知っているがどのような広告なのか?」「RLSA活用することで得られる成果は何か?」など、RLSAに関する悩みはありませんか。
RLSAを自社の広告運用に取り入れたいと思っていても、どのような広告か知らないばかりに手が出せない人もいるのではないでしょうか。
本記事では、RLSAがどのような広告かを詳しく解説し、RLSAを活用することで得られる成果についても紹介していきます。
この記事を読むことで、RLSAについて理解できるだけではなく、Google広告・Yahoo!広告それぞれの設定までできるようになります。ぜひ最後までご覧ください。
- RLSAとは何か?
- RLSAが効果的な状況
- RLSAの設定方法
RLSAとは検索広告のリマーケティング手法のこと
RLSAとは「Remarketing Lists for Search Ads」の略で、検索広告におけるリマーケティング手法のことをいいます。
リマーケティングは、Webサイトに訪問履歴のあるユーザーに対して、以前出していた広告をブラッシュアップして出す広告手法です。
同じ検索広告向けリマーケティングでも、GoogleとYahoo!では名称が異なります。
- Google広告:標準のGoogle広告リマーケティング
- Yahoo!広告:サイトリターゲティング
RLSAで活用できるユーザーリスト
検索広告向けリマーケティング(RLSA)では、過去に自社サイトやアプリに訪問したユーザーや、自社の商品やサービスを検討している可能性のあるユーザーに広告配信します。
RLSAで使用できるユーザーリストは、以下の6種類です。
種類 | Google広告 | Yahoo!広告 |
---|---|---|
標準のリマーケティングリスト | 〇 | 〇 |
アプリのリマーケティングリスト | 〇 | 〇 |
YouTubeのリマーケティングリスト | 〇 | × |
GAのリマーケティングリスト | 〇 | × |
顧客の連絡先情報のリマーケティングリスト | 〇 | × |
Google Ads optimized list (Google広告の最適化リスト) | 〇 | × |
Yahoo!広告では一般的なリストとアプリのみが適用されます。
Google広告は、Google傘下のYouTubeのユーザーリストなども利用できます。
RLSAの実施で得られる3つのメリット
検索広告向けリマーケティング(RLSA)は、Google 広告のターゲティング機能の1つで、過去に自社サイトやアプリを訪れたユーザーを対象に広告を配信できる機能です。
RLSAを実施することで得られる3つのメリットは、以下のとおりです。
- 見込み顧客にアプローチできCVRが高くなりやすい
- 入札単価を調整できる
- ユーザーに合わせて広告やLPの出し分けができる
それぞれのメリットの内容について具体的に解説していきます。
1.見込み顧客にアプローチできCVRが高くなりやすい
1つ目のメリットは、見込み顧客にアプローチできることが挙げられます。
RLSAでは、自社サイトやアプリを訪れたユーザーや広告主のYouTube動画を閲覧したことのあるユーザー、ページ滞在時間が長いユーザーなどを指定してアプローチできます。
見込み客(1度興味を持ってくれた相手)に広告を配信するため、新規ユーザーへの配信に比べてCVR(コンバージョン率)は高くなりやすいです。
また、CVRを改善するためには流入経路を分析・調査することが必要ですが、RLSAはユーザーの流入経路を分析した状態で広告を配信できます。
RLSAを実施すれば、見込み顧客に対してより効果的な広告を配信できます。CVRが高くなりやすいことはメリットの1つといえるでしょう。
2.入札単価を調整できる
2つ目のメリットは、入札単価を調整できることです。
RLSAでは入札単価を調整することで、ユーザーが検索する時間や場所・目的などに応じて、広告を表示する回数を変えられます。
例えば、場所や時間帯によっては、他のデバイスと比較してスマートフォンで発生したクリックの方が価値が高い場合があるでしょう。そういった場合はスマートフォンの入札単価を高めに設定するといった調整も可能です。
またRLSAは、見込み度の高いユーザーを対象に広告を配信するため、目標達成のために限られた予算の範囲で効果的な運用がしやすくなります。
性別や年齢・場所・時間だけではなく、見込み顧客を明確にイメージできるため、配信するターゲットを絞り込み入札単価の調整ができるでしょう。
最適な入札単価に変えて出稿できることは、RLSAを実施するメリットの1つといえるます。
3.ユーザーに合わせて広告やLPの出し分けができる
3つ目のメリットは、ユーザーに合わせた広告やLPの出し分けが可能となり、広告配信を最適化できることです。
RLSAでは、過去に自社サイトやアプリに訪問したユーザーをリスト化できます。そのリストをもとにユーザーの興味や関心・行動履歴を把握して、それに応じた広告やLPを配信することが可能です。
例えば、新規顧客には商品やサービスの概要や特徴を紹介する広告やLPを配信するとします。一方で見込み顧客には、商品やサービスの詳細やキャンペーン情報などを訴求する広告やLPを配信する、といった形です。
このように、ユーザーに合わせて広告やLPの出し分けが可能となるため、広告配信の最適化が可能となります。
RLSAのデメリット
検索広告向けリマーケティング(RLSA)は、過去に訪れたユーザーに対して広告を配信するため費用対効果は高くなりやすいですが、反面デメリットもあります。
ここでは、RLSAを実施することで考えられるデメリットを2つ紹介します。
- 小規模のデータでは成果が出にくい
- リストに保有期限がある
それぞれのデメリットの内容について具体的に解説していきます。
小規模のデータでは成果が出にくい
RLSAを実施する際は、リストサイズが小さいと成果が出にくいというデメリットがあります。
なぜならRLSAでは、ユーザーリストをもとに配信対象が決まるため、データ数が少ないと配信対象も狭くなり、十分な配信機会が得られないからです。
Google広告の場合、ターゲットによってはセグメントのサイズが「過去30日間のアクティブユーザー数1,000人以上」でなければ配信自体ができません。小規模のデータでは成果を出すことが難しくなります。
仮に、リストサイズが1,000を超えていてもデータが少ない場合は、十分な配信機会を得られません。結果として成果が上がらず、広告費が無駄になるケースも考えられます。
RLSAを実施するためには、リストサイズを十分に確保することが重要です。
参考:広告主様のデータ セグメントの対応状況について|Google 広告 ヘルプ
リストに保有期限がある
RLSAを実施する際は、ユーザーリストに保有期限があることに注意する必要があります。
Google広告・Yahoo!広告ともにユーザーリストの保有期限は540日となっており、1年半以上前のユーザーに遡ってアプローチすることはできないからです。
例えば、自社サイトに訪問したユーザーに対してRLSAを実施しようとした際に、リストの作成から1年半以上経過していたため、保有期限切れでリストが削除されたケースがあるとします。
その結果、自社サイトに訪問したユーザーにアプローチできなくなり、機会損失につながったということも考えられます。
RLSAを実施予定の場合は、ユーザーリストの保有期限を把握してリストの作成や更新を定期的にすることが重要です。
また、1年半以上前のユーザーにアプローチする必要がある場合は、他の手法を検討することも検討してみてください。
参考:有効期間|Google ヘルプ
参考:訪問履歴の有効期間と蓄積について【運用型】 |Yahoo!広告
RLSAを実施するのに効果的な3つの条件
RLSAを実施することでより効果的な広告運用ができます。
効果的な3つの条件は、以下のとおりです。
- 全体的にCVRが低い場合
- 全体的にCPCが高くない場合
- サイト全体で大規模のアクセスが取れている場合
これらの条件に当てはまる場合は、リマーケティングの実施が有効な可能性が高くなります。
リマーケティングの強みを活かした広告運用をすることで、RLSAの運用効果をより最大化できます。ここではそれぞれの条件を把握しておきましょう。
1.全体的にCVRが低い場合
まず1つ目が、CVR(コンバージョン率)が全体的に低い場合です。
リマーケティング手法であるRLSAは、Webサイトに訪問履歴のあるユーザーに対して広告を出稿するため、通常よりも高いCVRが期待できます。
そのため、全体的にCV件数が伸びていない場合にRLSAを実施することは効果的といえます。
例えば、「トレーニング用品」というキーワードで検索された場合、どちらにアプローチするのが効果的でしょうか。
- 新規顧客向け:初心者向けの基本セットを特別価格で提供
- 既存顧客向け:トレーニング用具とウェアのセット割引や最新のトレーニングテクニックの紹介
新規顧客にアプローチするよりも、過去に購入したことがある既存顧客に向けた広告を出稿する方が高いCVRが期待できます。
CVRが全体的に低い場合は、RLSAの実施を検討してみてください。
2.全体的にCPCが高くない場合
2つ目の条件は、CPC(クリック単価)が高くない場合です。
RLSAを実施する際は、ターゲットが明確であるため通常よりも配信対象が狭くなります。
その中で、広告を表示させるためには入札単価を上げて広告に対応する必要があり、通常よりもCPCも高くなりやすいです。
RLSAを利用して過去のユーザーとのつながりを強化すれば、リピート購入やコンバージョン率の向上を図れます。
また、CPCが低い状況であれば、追加の広告費用をそれほどかけることなく既存ユーザーとの関係を強化できるでしょう。
3.サイト全体で大規模のアクセスが取れている場合
検索広告向けリマーケティング(RLSA)を実施するのに効果的な条件として、サイト全体で数千〜1万以上の大規模なアクセスが取れている場合が挙げられます。
RLSAはユーザーリストをもとに配信対象が決まるため、配信対象が狭いとCPCの高騰や表示機会の減少を招きやすく、成果に結びつきにくいからです。
またGoogle広告では、ターゲットによってはセグメントのサイズが「過去30日間のアクティブユーザー数1,000人以上」でなければ配信自体ができない仕様となっています。
RLSAは過去にサイトに訪れたユーザーに対して広告を配信するため、サイト全体でアクセスが取れるほど効果を発揮するマーケティング手法です。
サイト全体のアクセス数を増やすことは配信対象を拡大することにもつながり、より効果的な広告運用が実現できるでしょう。
参考:広告主様のデータ セグメントの対応状況について|Google 広告 ヘルプ
RLSAの設定方法
RLSAの設定方法を、Google広告とYahoo!広告のそれぞれで解説していきます。
繰り返しになりますが、Google広告とYahoo!広告で、RLSAの名称が若干異なります。
- Google広告:標準のGoogle広告リマーケティング
- Yahoo!広告:サイトリターゲティング
設定方法も各広告によってそれぞれ使用は違いますが、設定できる内容はほぼ同じです。
以下では、Google広告とYahoo!広告の設定手順を解説していくので参考にしてください。
Google広告の場合
Google広告でRLSAを設定する方法について解説していきます。
Google広告の場合は、以下の手順で設定していきます。
- 「オーディエンス」タブの編集画面を開く
- 追加先を確認して「ターゲティング」か「モニタリング」を選択する
- 「閲覧」をクリックして「ユーザーがお客様のビジネスを利用した方法」を選択する
- 「ウェブサイトを訪れたユーザー」からリストを選択して「保存」をクリックする
それぞれの手順を以下で詳しく解説していきます。
1.「オーディエンス」タブの編集画面を開く
Google広告の管理画面より、左側にある「キャンペーン」をクリックします。
次に、オーディエンス・キーワード・コンテンツをクリックすると一覧が表示されるため、「オーディエンス」をクリックします。
詳しいユーザー属性にリーチするために「オーディエンスセグメントを追加」をクリックします。
オーディエンスセグメントを編集するレベルを、以下の2つから選択できます。
- キャンペーン
- 広告グループ
広告グループを選択すると、グループの中にキャンペーン名が表示されます。
2.追加先を確認して「ターゲティング」か「モニタリング」を選択する
オーディエンスセグメントの編集画面でセグメントを作成していきます。
広告グループを確認し、「ターゲティング」「モニタリング」どちらか設定できますが、ここでは「モニタリング」を選ぶことをおすすめします。
ターゲットを選んでしまうと、リマーケティングリスト以外のユーザーに広告が表示されないためです。
項目下にある「+新しいセグメント」をクリックすると、別で画面が開きます。
利用可能なセグメントタイプは複数ありますが、「オーディエンス マネージャー」では「ウェブサイトを訪れたユーザー」などの設定が可能です。
設定によって、過去に自社サイトやアプリに訪れたユーザーにのみリーチすることができます。
3.「閲覧」をクリックして「ユーザーがお客様のビジネスを利用した方法」を選択する
閲覧タブを開き、以下の中から「ユーザーがお客様のビジネスを利用した方法」をクリックします。
- ユーザーの属性
- ユーザーの興味や関心、習慣
- ユーザーが積極的に調べている情報や立てている計画
- ユーザーがお客様のビジネスを利用した方法
- 選択した統合オーディエンス セグメント
この項目では、自社のビジネスの見込み顧客とたどり着いた導線を確認できます。
- 直接サイトを訪れた顧客
- 商品、サービスを検索して訪れた顧客
- 関連するブランドを検索して訪れた顧客
- それぞれの合計数
上記のようにそれぞれの見込み顧客の割合が分析できます。
4.「ウェブサイトを訪れたユーザー」からリストを選択して「保存」をクリックする
ウェブサイトに訪れたユーザーにマッチする設定したいリストを選択して、「保存」をクリックすれば設定は完了です。
セグメントの名前を入力する欄があるため、データセグメントにはひと目見てわかる名前を付けましょう。
以上が、Google広告でRLSAを設定する方法となります。
ターゲティングとモニタリングは似ているようで意味合いが異なります。
間違って設定しないように、必ず確認して選択しましょう。
Yahoo!検索広告の場合
Yahoo!では2023年10月1日から、LINE株式会社とヤフー株式会社が合併したことで、Yahoo!広告とLINE広告も統合されました。
Yahoo!広告では、RLSAのことをサイトリターゲティングといいます。
Yahoo!広告の管理画面も若干の変更があるため、ここでは新画面の設定手順を解説していきます。
参考:ヤフー株式会社とLINE株式会社のプライバシーポリシー統合のご案内 – トピックス|ヤフー株式会社
1.キャンペーン一覧画面左の縦メニューから「ターゲットリスト」タブをクリック
まずはじめに、広告の配信対象となるターゲットリストを作成します。
キャンペーン一覧画面左の縦メニューから「ターゲットリスト」タブをクリックします。
サイトリターゲティングの設定をおこなう際に、キャンペーンや広告グループと関連付けることでターゲットリストのユーザーを広告の配信対象か・対象ではないかの設定が可能です。
続いて、「ターゲットリスト管理」をクリックします。ターゲットリストには、条件別に選択したうえで条件の値を設定していきます。
2.キャンペーン/広告グループタブを選択し「編集」をクリック
ターゲットリストを配信で関連付ける場合、キャンペーンまたは広告グループのどちらか一方のみ設定可能です。
広告グループにターゲットリストを関連付けた場合、上位にあるキャンペーンには配信のターゲットリストは関連付けされない点だけは注意しておきましょう。
作成したターゲットリストをキャンペーンまたは広告グループに設定していきます。
ターゲットリストに、キャンペーンまたは広告グループに関連付けをおこないます、
広告管理ツールの「検索広告」タブから「キャンペーン管理」タブをクリックします。
つぎに、管理画面左側の「キャンペーン一覧」から広告グループを作成するキャンペーンを選択します。
キャンペーンか広告グループタブのどちらかを選択して「編集」をクリックします。
3.設定対象のキャンペーン/広告グループを選択後「決定して進む」をクリック
上記の項目が編集できたら、設定対象のキャンペーン/広告グループを選択して、「決定して進む」をクリックします。
ターゲットリストの画面では、以下の内容を編集できます。
- 配信対象ユーザー
- 入札価格調整率
配信対象ユーザーと入札価格調整率は、関連付けの設定が「配信として設定」に設定した場合のみ設定可能です。
また、関連付けの設定を「配信として設定」から「除外として設定」に変更した場合は、配信対象ユーザーと入札価格調整率の項目が自動的に空欄になる点だけは、注意しておいてください。
4.「ターゲットリストを指定して配信」にチェックする
ターゲットリストの指定ができたら、「ターゲットリストを指定して配信」にチェックを入れていきます。
ターゲットリストには、サイトのURL(URLの一部)や参照元URLを条件に指定できます。
ターゲットリストのユーザーサイズは、1,000件以上ないと配信できない点は注意してください。
また、ターゲットリストを指定する場合、配信しない「除外リスト」を作成して配信除外として設定する方法もありますので、やりやすい方法で試してみてください。
参考:ターゲットリスト管理(従来の広告管理ツール)【検索広告】 |Yahoo!広告
5.設定したいリストの配信にチェックを入れ「設定」をクリック
作成したターゲットリストの中から、設定したいリストの配信にチェックを入れて、設定をクリックしていきます。
6.「ターゲットリスト」タブで設定したターゲットリストの設定状況を確認
キャンペーンエディターで、サイトリターゲティングで利用する「ターゲットリスト」の設定状況を確認できます。
まずはじめに、右上にある「ライブラリ」タブをクリックして、「ターゲットリスト(アカウント)」をクリックしていきます。
データエリア画面にアカウントで作成されたターゲットリストが一覧で表示されます。
これで、ターゲットリストタブで設定したターゲットリストの設定状況が確認できます。
7.「配信対象ユーザー」の項目で全ユーザー(モニタリング)かターゲットリストのユーザー(ターゲティング)を選択して適用
配信対象ユーザーの設定をしていきます。
まずは広告管理ツールで検索広告のアカウントを表示し、管理画面の左側から「ターゲットリスト」をクリックします。
つぎに、キャンペーン・広告グループタブのどちらかをクリックします。
「配信対象ユーザー」の鉛筆アイコンをクリックします。
配信対象ユーザーから、全ユーザーまたはターゲットリストのユーザーのどちらかを選択して設定すれば完了です。
なお、対象のキャンペーンまたは広告グループに関連付けをしている全てのターゲットリストの設定が更新されるので注意してください。
RLSAの活用時の注意点
RLSAを活用して広告配信する際の注意点について解説していきます。
RLSAを利用する際は、以下2つの点に注意して広告配信をおこなってください。
- ターゲティングとモニタリングの配信対象は異なる
- ユーザーリストの質もターゲティング精度と紐づく
RLSAを活用することでより獲得見込みの高いユーザーにリーチできますが、上記の注意点を意識することで、さらに費用対効果の高い広告運営ができます。
それぞれの項目を詳しく解説していくので参考にしてください。
ターゲティングとモニタリングの配信対象は異なる
ターゲットを決めるセグメントを作成する際、ターゲティングとモニタリングのどちらかを選択しますが、2つは配信対象が異なるため注意が必要です。
ターゲティングとモニタリングは、どちらも広告配信の効率化や効果測定に役立つ機能ですが、「配信先を絞り込むかどうか」という点が大きく違います。
ターゲティングの主な特徴は、以下のとおりです。
- 配信先/ユーザーの絞り込みができる
- 特定層への配信ができる
一方で、モニタリングの主な特徴は、以下のとおりです。
- 配信先/ユーザーを絞り込まない
- モニタリング設定したターゲット別にレポートを確認できる
- 特定の層の分析に活用できる
ターゲティングとモニタリングは、それぞれ異なる目的で活用できます。
ターゲティングでは配信効率を高めることで、モニタリングでは効果を把握・改善することで、より効果的な広告配信をおこなえます。
ユーザーリストの質もターゲティング精度と紐づく
RLSAでは、ユーザーリストが「どのくらい確度が高いか」いわゆる、質の高い見込み顧客かによって、広告配信の成功確率も変わってきます。
RLSAはユーザーリストをもとに配信していくため、ユーザーリスト内の顧客の質が良くないと、ターゲティングの精度も落ちてしまいます。
例えば、子供服を購入を検討しているユーザーが、サイトのトップページを巡回して離脱した場合と、カートに入れたが購入せず離脱した場合とでは、顧客の質は明らかに違うはずです。
- トップページ
- カテゴリーページ
- 商品ページ
- カートページ
- 購入ページ
上記は、ユーザーがサイトを訪れてから購入までのページ遷移で、下に行くほど「質の高い」ユーザーといえます。
ユーザーリストと一言でいっても、見込み顧客の質はそれぞれ違うため、不要なユーザーはリストから除外することも必要です。
実際にリマーケティングの精度はどのくらいなのか
リマーケティングの精度については、現状のトラッキング精度によって推測できます。トラッキングとは訪問したユーザーがサイト内でどこを閲覧しているかを追跡・分析することであり、リマーケティングに活用されています。現状、トラッキングは十分に成果を得られる施策の1つです。
現段階ではユーザーごとに適切な情報を表示すれば、十分に成果を得られる施策であることには変わりありません。
ただし、Appleのブラウザ Safariでは2020年におこなったアップデートでサードパーティCookieが完全にブロックされており、以前と比べてトラッキング精度は確実に落ちています。
また、Googleでは2024年を目処にChromeブラウザでのサードパーティCookieの廃止をする動きになっているため、さらにトラッキング精度は落ちていくと予想されます。
上記で解説したとおり、今後Cookieに対する規制が厳しくなってくることは間違いないため、他の手段でトラッキングをおこなうことも検討していくべきでしょう。
まとめ
今回は検索広告のリマーケティング手法であるRLSAについてご紹介しました。RLSAで活用できるユーザーリスト、メリット・デメリット、実施するのに効果的な3つの条件などの情報から、効果的な活用方法がおわかりいただけたのではないでしょうか。
RLSAの実施によって、具体的には以下3つのメリットが得られます。
- 見込み顧客にアプローチでき、CVRが高くなりやすい
- 入札単価を調整できる
- ユーザーに合わせて、広告やLPの出し分けができる
メリットを享受するべく、ぜひRLSAを活用してみてください。
本記事ではGoogle広告・Yahoo!広告における設定方法や活用時の注意点などもご紹介していています。実際に運用をする際は、ぜひ参考にしてみてください。